誰かがカッコゥと啼くの評価
誰かがカッコゥと啼くの感想
ハッピーエンドはないってわかってた
いきなり始まるダークな世界冒頭から登場する火男。これは妖怪の話だろうか?妖怪を退治する、勇敢な小学生たちと、子どもを怖いと思いながら教師になってしまった作間先生の改心への道でも語るのか?そんな予想とは裏腹に、物語はどんどん作間先生を苦しめていきます…いきなり人体改造されますからね。いったいどうなっているんだこの世界…作間先生は火男とかコトリとか、いろいろな生命体に憑りつかれて子どもをさらってしまう。いったいなぜなんだ?僕は小学校の教師になって、教師として勉強を教えるだけの存在なのに。僕がいったい何をしたって言うの?体は改造され、死ねないし、魔王と呼ばれる代表格の子どもたちによって何度でも再生させられてしまう。作間先生の恐怖に呼応して呼び寄せられる不気味な生命体。こいつらを喰らうことで力を手に入れる魔王たち。生命体が欲するのは作間先生と罪なき子どもたち…子どもたちなんて、すべての事情を知...この感想を読む
作間先生の悲運を見て日々のありがたみを知れ
世界観は飛躍しすぎているこの物語の舞台は、妖怪の類が人間を殺す。そんな単純な世界じゃない。オトナの世界と子どもの世界が別れてしまった歪みの世界だ。その世界をぶっ壊す強烈な存在と対峙するために、歪みの世界に囚われた大人になれなかった子どもたちが魔王として君臨する。何も関係がないと思い込んでいた作間先生だったが、過去にさかのぼり、自分の罪と愚かさを知り、絶望と、初めて自分が社会にできることを自身に問うのだった。ホラー系のくくりに入るのだろうが、全然怖くはない。グロさもあのイラストの感じだとだいぶマイルドで、それほど気にならない。確かに解体されて生かされている作間先生はきもかったけど、なんかもうそういう生命体かなって思えるような描かれ方をしている。内臓が内臓っぽくなくて、ただの紐みたいなもので紡がれてできているような…そんな生命体だ。いつの間にか記憶を魔王たちに飛ばされて、いつもの日常に戻さ...この感想を読む