野性の少年の評価
野性の少年についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に映画を観たレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
野性の少年の感想
トリュフォー自身が出演・監督しています
森の中で動物のように四足で走り回っている”野性の少年”を、人間らしく二本足で立てるようにと、献身的に働くイタール博士を、トリュフォー自ら演じ監督しています。その少年の膝を両手でそっと支える姿は、愛を知らない子供に対するささやかな優しさがにじみ出ていて、見どころの一つです。19世紀の、電気もなくロウソクの灯りで暮らしていた時代の物語のため、照明の光源もロウソクの炎だけを使い撮影した、名カメラマン・ネストール・アルメンドロスの手腕も見逃せません。あえてカラーではなく、白黒の画面なのも納得です。実話を基にしているこの作品は、決してドキュメンタリータッチに陥ることなく、愛に満ちたストーリーになっています。