野のユリのあらすじ・作品解説
気ままな旅人の黒人青年とドイツ人修道女らとの交流を描いたウィリアム・E・バレットの同名原作小説の映画化作品で、1963年に公開されたアメリカ映画である。製作/監督は「ソルジャーブルー」「小さな冒険者」のラルフ・ネルソンで、ゴールデン・グローブ賞国際賞を受賞。音楽は「パピヨン」「氷の微笑」のジェリー・ゴールドスミス。 アリゾナ州のはずれの荒野をワゴンで旅していた黒人青年ホーマーは、その地に教会を建てようと悪戦苦闘している東ドイツから亡命した修道女たちに出会い、その地に停留し、手伝いをする羽目に。純真な院長マリアは、彼を神から贈られた救い主と信じ、強い信念と熱意をもって建立を進めるが、ホーマーは粗末な食事に閉口し、自ら働いて得た給料まで提供するようになり…。 ホーマーを「招かれざる客」「夜の大捜査線」のシドニー・ポワチエが演じアカデミー賞主演男優賞、ゴールデン・グローブ賞男優賞を獲得した。マリア院長を「まごころを君に」のリリア・スカラ、シスターらをリサ・マン、アイサ・クリノなどが演じている。