小麦畑の三等星のあらすじ・作品解説
小麦畑の三等星は、集英社りぼんに連載された萩岩睦美のSF少女漫画である。単行本はりぼんマスコットコミックスより全3巻(文庫版は全2巻)。萩岩睦美が短大生の頃に描いた作品。 主人公の中学生、羽坂碧穂には生まれつきおへそがなく、そのことが原因でいじめられながらも、両親に愛され、友達もいる環境で、引っ込み思案ではあるが温和に育っていた。彼女には頭にも奇妙なマークがあり、髪の毛が逆立つと、近所の小麦畑の小麦達の声を聞くことができ、小麦達に慰められていた。碧穂の超能力は次第に力を増し、ついには幼馴染の康太郎を死なせてしまう。ショックを受ける碧穂は、憧れていた家庭教師である森之助が康太郎の兄である事実を知り、彼の助言により康太郎を生き返らせる。碧穂の超能力はついにマスコミにも知られることとなり、追われる碧穂。碧穂を変わらない優しさで支える康太郎。繊細でメルヘンタッチな愛らしい絵柄が魅力の萩岩睦美にとって、銀曜日のおとぎばなしと並ぶ代表作である。