明るくスマートなアラン・ドロンが堪能できる作品
マッカレーの怪傑ゾロは有名ですし、ゾロを演じた俳優も多い中、アラン・ドロンのゾロは実に見ていて気持ちが良く軽快でかっこいい。この作品はアラン・ドロン主演50作品を記念して作られたもので、公開時彼は40歳という節目を迎え、息子を喜ばせるために作られたとも言われています。ドロンは今までの作品を振り返ってみるとダークなイメージが強く、「太陽がいっぱい」のトム・リプリーや「サムライ」のジェフ・コステロ等悪事を働いたり、殺し屋だったりと悪漢、どちらかというと静寂、陰のイメージがありましたし、当時はボディガード殺害疑惑で世間を騒がせてもいましたが、そんなブラックな印象を払いのけてしまうほど、この作品のドロンは今までのイメージを覆しており、まさに陽のドロンです。この作品を見ると、彼は娯楽作品でも違和感のない俳優であると分かるでしょう。彼は明るい役でも似合う俳優なんだと証明されたも同然です。かつて美男子の...この感想を読む
5.05.0