ヤスミーンの評価
ヤスミーンについての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に漫画を読んだレビュアーによる評価が2件掲載中です。
各項目の評価分布
ヤスミーンの感想
ライオンに勝っても弱肉強食は終わらない
細部まで描かれた絵を楽しむ様々な動物たちが生きる世界。動物たちの絵は本当にきれいで、表紙なんか特に秀逸。う…うまい。肝心の中身でも、動物たちの見事の筋肉が描かれ、異様に細かな血しぶきと内臓の様子を観察できる。常に緊張感があり、食べられるかもしれない恐怖に悩まされながら、それでも勇気を振り絞って闘いに挑むトムソンガゼルのブエナがいる。弱肉強食のたった一つの頂点に君臨するライオンにより、あらゆる動物が好き放題に喰われていた。それは草食動物に限らず、肉食であっても弱き赤子であれば容赦なく喰われる厳しいもの。そのうえ、ライオンたちは自分たちを「美食家」と呼び、生きていくのに必要な分だけ食べるのではなく、おいしい部分・おいしい種類をとにかく食べようとする。そのイカれた思考は理解しがたく、まずい種族は食べる価値はないと豪語する。まったくもって人間らしいライオンだよね。っていうか、人間をライオンに例...この感想を読む