一つ教えとこうか。喜びや悲しみは心に沁み込むが、怒りってのは心から溢れ出ちまう。さっきのあんたにゃ、魚だって近寄りがたらねぇさ。
怪しい釣り師
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ただ食べるだけという新しさ孤独のグルメは、主人公の井の頭五郎が一人でご飯を食べる、ただそれだけのストーリーという、非常に革新的なスタイルのドラマです。しかし、そのシンプルな内容に反して好評を博し、2018年春には、シリーズ7作目の放送が決定しています。そんな作品の原点でもある、孤独のグルメ、シーズン1では、それ以降の続編では見られない、井の頭五郎の姿を見ることができます。シーズン1ではまず、冒頭の五郎さんの独白から物語がスタートします。内容は舞台となる街を、五郎さんがどう思っているか、というものです。このパートは、シーズン2には本当にワンセンテンスに省略されており、シーズン3以降にはほとんど触れられなくなってきます。このあたりを見るに、まだ普通のドラマとしての体裁を保とうとしている感じがします。そして、その後は腹が減って店を探すまでの、前置きのパートとなります。たいてい冗談をしている姿などが描か...この感想を読む
本当にいい年したおっさんが飯を食べるだけの起承転結も事件もロマンスもないドラマのどこが楽しいんだ、と大ファンの自分ですら毎回思ってしまいます。でも毎回楽しみにしてしまうんですよね。おそらく松重豊演じるゴローのどこか悟ったようなクールで成熟された大人が、我も忘れて生き物の原点である「食」に情念を燃やす所に意外性や可愛らしさを感じさせる点が最大のミソなのだと思います。あとは初めては自分一人で入りづらいような雰囲気だが、でも地元の住人に長く愛されているであろうリアルなお食事処を、そのままドラマのセットとして使っているところが、なんだか他人の家に招かれて家人の昔のアルバムを見せてもらったような、ほっとした気持ちになり何度見ても飽きる事がありません。毎回出てくる美味しそうな料理のチョイスは昭和生まれには堪えられないものばかりですし。殺伐とした気分の時に見るととても癒しの効果があります。唯一の難点...この感想を読む
怪しい釣り師
近ごろ仕事もプライベートもついていない井之頭五郎(主人公)。ふさぎ込んだ気持ちで歩いていると、たまたま釣り堀を見つけて、懐かしさと気分転換に入ってみる。しかし、いざ釣りに挑戦したものの、全くも釣れない。やがてお腹が空いてきて我慢できなくなり、釣り堀に併設している食堂に入って昼食をとることに。そこに座っていた怪しげな客から言われたのが、この言葉である。