七つの海のティコの感想一覧
アニメ「七つの海のティコ」についての感想が4件掲載中です。実際にアニメを観たレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
「世界名作劇場」シリーズのターニングポイント
「世界名作劇場」シリーズの作品とは“名作”とあるように、既存の小説や童話など、特に昔から世界の人に親しまれてきた外国の作品を原作とした作品で、それを1年間の長期にわたって丁寧に描いていくシリーズ。一時期、フジテレビの日曜夜7時半と言えば名作劇場というくらい人気を博していた。シリーズ20周年の作品「世界名作劇場」に含まれる作品については諸説あるが、現在最もポピュラーなものは日本アニメーションが制作するようになった「フランダースの犬」以降の作品とするもので、これを第1作として数え、本作は第20作に当たる。つまり、シリーズ20周年作品、というわけである。だからこそ、日本アニメーションは力を入れたのであろう。まず、それまでにない豪華な声優陣を配した。林原めぐみ、池田秀一、水谷優子、緒方賢一、納谷六朗、増岡弘、矢島晶子(敬称略)など、軒並み当時全盛期の声優を起用した。そして、「世界名作劇場」シリ...この感想を読む
バランスは難しい
今ではなくなってしまった「世界名作劇場」シリーズの一つでオリジナル作品。主人公のナナミは赤ん坊のころからシャチのティコと共に育ち、一心同体という、非常に子供心をくすぐる設定。成長した今はシャチの獰猛性を知っているのでとんでもないなと思うが、人ではない生き物と深く心を通わせるというのは老若男女問わず多くの人にとっては「ロマン」であると思う。恐らくスタッフは海の環境問題などに興味を持って欲しいという気持ちが少なからずあったのだろう。その為に人の「ロマン」を突いたのは上手い手法だったと思う。ナナミとティコを通して保護動物やその生態を知ることも出来て良いアニメだったのだが、視聴率は低かった上に最終回は未放送という残念な結果に。狙いは悪くなかったはずなのに上手くいかなかった理由は何だろう? と考えてある時ビデオを見返して気付いた。これ真面目過ぎる。ほのぼの要素もあるのだが、真面目な問題を扱ってい...この感想を読む
世界名作劇場の中で一番好きかもしれません。
船で世界中を旅しているっていう設定も素敵だし、海の中をティコ(シャチ)と泳いでる主人公のナナミの気持ち良さそうなこと!!!海洋生物学者のお父さんもカッコイイし、海洋調査船で暮らしながら世界中を旅するんですが、ペペロンチーノ号っていう船の名前がまた可愛いです。クジラと泳ぐシーンとかもあったり、とにかく海の中で、ティコとナナミが泳いでるのが気持ち良さそうで、観ているだけで癒されてしまうような感じで、見惚れていました。世界名作劇場の中では、一番好きかもしれません。全話欠かさずに観たと思います。1994年放送なので、姉弟と仲良く観ていた懐かしいアニメです。
ティコー!
94年に放送していた、世界名作劇場シリーズの中でも異色といえば異色の作品。原作がありません。赤毛の少女ナナミは11歳、父が海洋生物学者で、世界中を旅しています。ナナミも父に合わせて船「ペペロンチーノ号」で生活していて、泳ぎ、素潜りが大得意。タイトルの「ティコ」とはナナミと仲良しであるシャチのこと。ナナミの持つ笛の音を聞いたらすぐにやって来て、遊んだり背中に乗ったり。ナナミの声が林原さんなのですが、溌剌としていてものすごく合っています。普通の人間なら耳が参ってしまうはずの100mもの深さだって素潜りしてしまえるナナミ。海の中の様子も綺麗です。個人的に大好きな設定のお話です。オープニングもエンディングもそれぞれ曲良かったです。この2曲以外考えられません。