高天原に神留坐すのあらすじ・作品解説
高天原に神留坐すは、2003年から2004年まで講談社の漫画雑誌『Kiss』に連載された、神道を題材にした日常系のコメディ漫画である。原作篠有紀子が神社への度重なる取材を元に仕上げられた作品で、神社の神職たちのリアリティな生活を描いている。神社での日常をほのぼのと、ときに愉快にしたヒューマンドラマであり、オカルト的要素も含めている。ドタバタ劇などが作品を通して読者に癒しを提供する作風になっている。なおタイトルは祝詞の出だしである。他にも物語のところどころに万葉集から抜き取った和歌を挿入しており独特のリズムで展開されている。単行本は2004年に全3巻発行された。 東京都心に佇む神社野々木八幡宮を舞台に、主人公の女性神職である大石ともえが、個性豊かな父や神職、訪れる参拝者たちと織り成す神社生活物語である。街の喧騒から離れた野々木八幡宮は、森林浴として多くの人々に愛されていた。男性用の狩衣を着ているため中性的な美男子に見られるともえは、神社の仕事をしながら時々坂口におちょくられる。
高天原に神留坐すの評価
高天原に神留坐すの感想
天翔る岩舟にのってきた爺さんとチャッピー。
篠さんといえば、どこか不思議でボンヤリとしていて、ギャグが最高に面白い作家さんである。また、作画がとても美しく、繊細な線で描かれているのに弱々しくないという、これまた不思議な絵を描く人だ。神社や摩訶不思議体験などには、個人的には全く興味が無いのだが、何せ篠さんの作品とあらば読まないわけにはいかなかった。ふむ、相変わらず美しい絵だ…なのになんだ、このギャグセンスの高さは…声を出して笑ってしまうような面白い要素が、あちらこちらに散りばめられている。これだから篠さんはやめられない。後半には突拍子も無い面白いものが詰め込まれており、さすがという感じだ。しかし終始ただようこの上品さ。本当に、本当に不思議な作家さんなのだ。
高天原に神留坐すの登場キャラクター
大石ともえ
よみがな:おおいしともえ 性別:女性 国籍:日本 所属:野々木八幡宮 特徴:中世的な美男子に間違えられることがよくある 癖:いつの間にか乗せられて道化になる 職業:女性の禰宜 服装:女性神職装束ではなく、男性用の狩衣を着ている 振る舞い:冷静沈着 幼少期の記憶:ない