FBI心理分析官のあらすじ・作品解説
FBI心理分析官は、FBI行動科学課に所属しプロファイラーとして約20年もの間、全米を震撼させた残虐事件の犯人と対峙したロバート・K・レスラーの手記であり、123万部を越えたベストセラーである。多くの異常殺人者から語られた生々しいインタビューの貴重な記録は、犯罪を行動科学的に分析して犯人の人物像と背景を推理するプロファイリング捜査の確立に大きく貢献した。 33人もの少年を殺し地下室に埋めた殺人ピエロ、ジョン・ゲイシー。17人を絞殺し、その死体を屍姦した後切断、アパートの冷蔵庫に詰め込んでいたジェフリー・ダーマー。ハンサムで知的な外面を装い、多くの女性を冷酷無比に殺したテッド・バンディなど、本書では1960年から1980年にかけて事件を起こしたシリアルキラー約20人の常軌を逸した犯行の手口と行動、生い立ちなどを聞き取り、それらから推論される心理分析が収録されている。またこれらのプロファイルは、多くのドラマや映画にも取り上げられている。
FBI心理分析官の評価
FBI心理分析官の感想
事実は小説より奇なり!?
映画『羊たちの沈黙』や『ハンニバル』のモデルとなったノンフィクションです。学生時代に心理学を勉強していたので、趣味と実益を兼ねて買った本ですが、初めて読んだ時はやはり怖かったです。推理小説が好きなので、殺人事件には慣れているつもりだったのですが、現実に起こった事件だと思うとゾッとするのを抑えられませんでした。それも、自分の性欲を満たすためだけに人を殺す、それも嬲り殺しにする人々と心理を探ったものなので、血なまぐさい話が苦手な方は読むのを避けた方が良いかと思います。個人的には、理由のない悪魔のごとき犯罪の裏にある人の心理を知るのは興味深かったです。完全には理解できないけれど、人の心は複雑なものだと改めて思い知りました。