毒をもって毒を制して毒に侵されて
ロサンゼルス市警の麻薬取締課に配属された新人刑事のジェイクは、同じ麻薬取締課のアロンソとコンビを組む。麻薬のノウハウを教えられ、数々の大事件を解決したきたアロンソは。ジェイクにとっては英雄だった。ある日ジェイクはか弱い子羊でいるのか、それとも獰猛な狼になるのかを選べとアロンソに忠告される。その言葉の意味を教えるように、犯罪摘発のため、アロンソはジェイクの前で法を簡単に破るようになる。ジェイクは戸惑うが、アロンソの行動は徐々にエスカレートしていく・・・・・・。 アカデミー賞に最も近い俳優と言われ続けたデンゼル・ワシントン。彼が初めて獲得したアカデミー賞(最優秀助演男優賞)は、非常に真面目な黒人の軍人の役。今回は、真面目な役とは正反対のアウトローな麻薬取締課の刑事の役。 金、女、クスリ・・・・・・毒をもって毒を制してきたけど、いつの間にか自分も毒に侵されてしまった、というのがこの映画の主題。 デンゼル・ワシントンって、こんなにインテリな役が似合う人もいないです。白人俳優を含めても。でも、そんなインテリな真面目な役が似合う人が本気で演じた悪役は、正気の沙汰ではないほどの仕上がりになっていました。 怖い。 とにかく怖い。 ジェイクもビビるよね。教育する側がえらいことをしていくんだもの。 でも、この悪役ぶりはアカデミー賞に値します。前の作品で妻を殺したボクサーの役はまだ良い人の役だったけど、トレーニング・デイはデンゼルにとってはありえない役だから。 デンゼルファンにはぜひ見てほしい作品です。
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