大人について考えた。
大人
遊園地の大人料金子供料金のような、料金の区別のために「大人」という単語を使うのは、別に構わない。しかし、「大人なんだからしっかりしてよ」というように「大人」という単語を使っているのを聞くのは好きじゃない。なぜなら、大人であることと、しっかりしなければならない、のは何の因果関係もないからだ。たしかに、例えば経済的にしっかりするのは当たり前のことである。でもそれは、大人だからではなく、生きていくためにしっかりするのだ。つまり、大人であることは何の理由にもならないのではなかろうか。大人を理由にするときは、説明すること、言語化することから逃げているように感じる。昔、18歳の時にお仕事のタスクをお断りした際に、上司から、「18歳は法律的には未成年だけど、大人なんだから」と言われたことがある。しかし、大人だから何でしょうか?、何が言いたいのでしょうか?と疑問に思った。よく考えた上でお断りしたタスクで、もちろん責任は感じていたし、だけど、それでもお断りすべきタスクだったから断った。「じゃあ、私はこの先もずっと大人にはなれない、なるつもりはない」と思った。
親はいつまで、子の人生に口出ししていいのだろうか?
いつまでというか、そもそも他者の人生に口出ししていい人などいるのだろうか。いないだろう。誰かのためを思って言っている言葉も、自分のエゴが入っている可能性がある。例えば、高校生の子が学校をやめたいと言い出したとき。親は、「本当はやめさせてあげたいけれど、あなたのためを思ってやめさせることができない」と言う。生きてきた年数的には、はるかに親の方が多いから、「あなたのためを思ってやめさせることができない」は、説得力はある。しかし、ここで気になるのは、「本当はやめさせてあげたいけれど」の部分だ。嫌われないように言っているのかもしれないが、本当の願いはどっちなんだ?と思うのだ。「本当は」の言葉から、これが1番の願いだと読み取る。だとしたら、子と親の願いは一致しているから、やめさせればいいのだ。しかし、そうもいかない。親の本当の願いは、子が高校をやめないことなのだ。つまり、やめさせたくないのだ。高校をやめさせないのは、親のエゴでもあると言うことを自覚しなければならないのではなかろうか。
経済的に支えてくれるわけでもないのに、口を出してくる人
例えば、祖父祖母と、自分は同居していなく、経済的にも別。自分は父母とともに住んでいて、経済的には共有しているものがある。高校卒業後の進路について、経済的に共有しているものがある 親は、子の進路に口を出すことはできるだろう。しかし、経済的に別である祖父祖母は、卒業後の進路について口出しすることはできないだろう。といいますか、口出しされたくないだろう。自分が就職しようが大学進学しようが、経済を共有していないから関係ないと思う。祖父祖母が、大学はお金がかかるから就職しなさいと言う。しかし、お金を払うのは、祖父祖母ではない。お金を払うのは、自分と親なのだ。それなのに、口出しをするのはなぜだろうか。あなたのためと言いながら、結局は自分と同じ人生を歩ませようといているのではないだろうか。あらかじめ言っておくが、その人と同じような人生を歩むことが悪いと言っているわけではない。しかし、その人はその人生を歩んできたのだ。その人のいうことを聞いていたら、同じような人生になるとしか思えない。
学校の先生
学生時代、親以外の大人といえば、学校の先生であった。小学生の時は、先生は完璧な人間で、口ごたえしてはいけないと思っていた。先生が全て正しいと思っていた、中学生も、その延長線だったが少し緊張がとけた。高校生、やっと先生が完璧な人間ではないことに気づいた。この先生の今言ったことには共感できないなと思ったり、この先生の考え方は素敵だなと思ったりした。時は立ち、気づいたら、先生に近い年齢になっているけれど、やっぱり、大人になったのかなんてわからない。おめでとうございます今日からあなたは大人です、という日もこない。いつまでも自分のことを子供だと思っているわけではないけれど、大人とも思わない。自分自身を年齢的にではなくて、大人ですと言ってる人を見たことはないし、自分自身で言ってる人を見るのも居心地が悪い。大人という曖昧なものになろうとするよりも、誠実に生きようとすればいい。優しい人になればいい。結局、大人って何だろう。分からないな。だけど、これだけは分かってる。偉そうな態度をとる人は大人じゃないし、全てをわかっているような話し方をする人も大人じゃない。人を罵倒する人や、人の心を傷つける人も大人じゃない。
作品について
「王様とボク」っていう題名はどういうことなんだろう。最初から最後まで分からないことだらけだったけど、見終わったあと、充実感のような満足感があった。
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