難事件や凶悪犯罪の犯人に間違われる厄介とは - 掟上今日子の備忘録の感想

理解が深まる小説レビューサイト

小説レビュー数 3,067件

掟上今日子の備忘録

5.005.00
文章力
5.00
ストーリー
5.00
キャラクター
5.00
設定
5.00
演出
5.00
感想数
1
読んだ人
1

難事件や凶悪犯罪の犯人に間違われる厄介とは

5.05.0
文章力
5.0
ストーリー
5.0
キャラクター
5.0
設定
5.0
演出
5.0

目次

難事件や凶悪犯罪の犯人に間違われるとは思えない厄介

あくまで自分は脇役だと語り、語り部として登場する厄介は、凶運の持ち主といってもいいほど、疑われる。しかし、そんなに厄介を悪い人に思えない読者は多いのではないだろうか。確かに、挙動不審だし、気が弱いし、無職だし、怪しい人に思われる要素はあるけれど、難事件や凶悪犯罪をしそうにはとても思えないなあ。しかし、難事件や凶悪犯罪に巻き込まれないと、探偵とホットラインを持っているという設定が生きないのである。

「自分が見ている自分と、他人が見ている自分は違う」という言葉がある。厄介が語っているのだから、厄介が悪い人物に見えないのは当然だ。他人から見た厄介を考えることで、難事件や凶悪犯罪の犯人に間違えられる厄介が見えてくるのではないだろうか。そこで、他人(他の登場人物)に見えているであろう厄介とは、どんな人物なのかを考えてみることにした。

感情が表に出にくく、身だしなみに気を遣っていないのかも

ウィキペディアによると、西尾維新は「見た目の描写より喋りの内容を重視」した書き方をする、とある。確かに、厄介の見た目でわかることは身長190cmということだけ。どんな髪型をして、どんな顔立ちで、どんな服装をしているのか全くわからない。ということは、自由に想像していい、ということだ。なるべく怪しい感じの人を想像してみた。

『「職務質問されやすい人」の特徴&回避法』というサイトによると、20代後半~30代の気が弱そうな男性が、リュックサックを背負って一人で歩いていれば、高い確率で職務質問を受ける、という。他にも、ちぐはぐな服装をしている、体格に合わない自転車に乗っている、猫背でうつむき加減に歩く、といった特徴が挙げられていた。

これらを厄介に当てはめることはできるだろうか。年齢は25歳で、気が弱いのは本人も認めているから、ひとまず職務質問はされやすそうだ。職を転々としていて、探偵を呼ぶお金を常に確保してないといけないのなら貯蓄もあまりなく、そんなに身なりに気を遣ってはいないだろう。一目で怪しいと分かる服装をしてはいないかもしれないが、あまりセンスのない服装をしている可能性は十分にある。

自転車に乗っているかはわからないけれど、交通費をあまりかけたくないだろうし、車も維持費がかかるから持っていないだろう。もし自転車を持っていても、身長190cmに合う自転車はそんなに安くないだろうから、手頃な価格のママチャリに乗っているかもしれない。

人の目を気にしてオドオドしてしまうと本人も認めているから、あまり目立ちたくないだろう。しかし、190cmの人は日本では目立ちやすい。したがって、人目を避けるために猫背でうつむき加減に歩く癖を持っている可能性はある。

あら不思議。全部の特徴に当てはまってしまった。でも、難事件や凶悪犯罪の犯人に間違われるには弱いんだよなあ。これだけの特徴なら、呼ぶのは探偵ではなくて弁護士だよね。ただの犯人ではなく、難事件や凶悪犯罪の犯人なのだから、探偵もやる気になるのだ。

辞書を開くと、解決が困難な事件を難事件と言い、残忍な犯罪を凶悪犯罪と定義していた。犯人が常識では考えられない行動をするから、難事件は解決しにくいのではないだろうか。また、凶悪犯に間違われるということは、凶悪犯罪を犯す(だろう)と思われるくらい、何を考えているのかわからないと思われているのかもしれない。

『有能秘書が見抜く「信用できない人」』というサイトには、笑う時に目が笑っていない人が信用できない人として挙げられていた。厄介も、感情を表に出すのが苦手かもしれない。親にさえ疑われて生きてきたくらいだし。もしくは、人の目を避けるために、前髪で目を隠しているかも。オシャレでない長髪は、かなり怪しく見えると思う。

したがって、他人からは「怪しげな身なり...

感想の続きはこの作品を読んだ人だけ閲覧できます
レビューンは、作品についての理解を深めることをコンセプトとしたレビューサイトです。
ネタバレを含むため、作品を既に読んだ方のみ感想を閲覧することができます。

関連するタグ

掟上今日子の備忘録が好きな人におすすめの小説

ページの先頭へ