心のサプリです - サプリの感想

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漫画レビュー数 3,136件

サプリ

4.754.75
画力
4.50
ストーリー
5.00
キャラクター
3.75
設定
4.25
演出
4.00
感想数
2
読んだ人
2

心のサプリです

5.05.0
画力
5.0
ストーリー
5.0
キャラクター
3.5
設定
3.5
演出
4.0

目次

働く女性は忙しい

藤井の勤務先の広告代理店はとにかく、忙しい。徹夜や会社に寝泊まりなんて当たり前という感じ。ここまで忙しい女性はそんなにいないかもしれないけど、仕事している二十代後半の女性はいろんなことに追い立てられていて、精神的にとても忙しいと思う。

そんなあんまり余裕のない女性たちが、仕事も恋も頑張っている姿が、綺麗な絵で表現されていてとても励みになった。

恋だけでも、仕事だけでもダメ。女性は忙しくも欲張り。でもそれがとても素敵に思えました。

複雑なのに初々しい恋愛と友情

不倫があったり、三角関係があったり、結構複雑な大人の恋愛なのになぜか初々しい感じがするから不思議。

一生懸命に恋愛してるのが、凄く甘酸っぱく感じる場面があったり。素直になれないけど、感情のコントロールも上手くできない。物を壊したり、やけ酒して喚いたり吐いたり。妙にリアルで納得してしまうところがたくさんありました。

萩原を巡っての田中さんとのやりとりは何回読んでも笑えますし、考えさせられます。

サハラと藤井のなんとも言えない微妙な雰囲気もどくとくな感じで読んでいる方もドキドキしたり、胸が痛くなったりと感情移入しやすかったです。

サハラが藤井に別れを告げられず、泣いてしまっている時の藤井の凛とした顔はカッコよかったです。別れた後の藤井の様子がとても痛々しくて、ここが私的には1番泣けました。

それを心配する、田中さんや柚木さんとの女の友情もリアリティーがありました。落ち込んでるときは誰かに側にいてほしいものです。この場面があったからこそ、ラストで藤井が赤ちゃんを抱いてサハラに会いに空港に行っているシーンも、いろんな人の支えがあったからできたことだと思って納得できました。じゃないと、いくら藤井が頑張りやだとはいえ、そう簡単に未婚の母になりそのまま会社に居続けるというのはちょっと無理がある気がしますが、そこは現実的な要素よりも友達との助け合いを示したかったんだと思っています。

まさに「サプリ」

漫画の中では主に女性について描かれていますが、男性が読んでも心に染みる名言や、名シーンがあると思います。

仕事も恋も頑張っている女性の女心を綺麗に描いてくれています。最後があいまいなままの所も、人生には明確な終わりはないと言われている気がして私は好きでした。いろんなことに迷ったり悩んだり、答えのでない問題にちょっとヒントをくれるような、漫画だと思えます。まさに心のサプリですね。

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私に活力をくれる『サプリ』

広告業界のリアルな裏側私が就職活動していたときって、「就職氷河期」って言葉が流行し始めたころだったんですよ。中堅私立大学の学生が、小さいながらも広告代理店に入社できたのはまさに奇跡。いや、大げさじゃなく、私の周りには就職浪人決定者がごろごろしていましたから。就職してから、時代はどんどん不景気の方向へ進んでいきました。理不尽な値引きを要求するクライアント、物腰は柔らかいけれど上からモノを言ってくる媒体社、表にこにこ腹真っ黒の制作会社、バブル時代のキネヅカをいつまでも振り回している上司。まさに魑魅魍魎の集まりでしたよ、この業界。3年も経つとつらくって、「もうやめちゃおうかな」と思っていた時に出会ったのが、この作品です。読んですぐ思ったのは、よく調べてあるなぁ、でした。マスコミ業界ってすごく華やかに見えますけど、広告代理店の裏側なんてすごく地味で汚いですよ、実際。デスク周りとか書類と資料の山だ...この感想を読む

4.54.5
  • かおるさんかおるさん
  • 201view
  • 2127文字
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