低俗な出会いから始まる低俗なラブコメディ - ゆうべはお楽しみでしたねの感想

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漫画レビュー数 3,135件

ゆうべはお楽しみでしたね

2.752.75
画力
2.75
ストーリー
3.00
キャラクター
2.50
設定
3.50
演出
2.25
感想数
2
読んだ人
2

低俗な出会いから始まる低俗なラブコメディ

2.02.0
画力
2.0
ストーリー
2.5
キャラクター
1.5
設定
3.5
演出
1.5

目次

ドラクエ10プレーヤーの主要年齢層って知っていますか?

ドラゴンクエスト10運営(以下ドラクエ10運営)が公式に許諾している同作品。いやね、オンラインゲーム内ではトラブルの原因になるから「直接プレーヤーと出会うのはダメ!」「オフ会は危ない!」と危険性を推奨しているにも関わらず、まさかの男女プレーヤーが1対1でのリアル同居生活スタートという展開です。もうね、ドラクエ10プレーヤーとしても言葉を失います。ドラクエ10運営が口を酸っぱくして「直結(直接出会う行為)は危険だ!」と警告をならしておきながら、漫画はフィクションだからOKという理論ですよ。百歩譲って運営公式漫画ですし、ドラクエ10もサービス開始から5年を迎えます。実際にドラクエ10がきっかけで交際したり結婚したり、はたまた家庭が崩壊したなんて話もTVで放送されましたから、ネトゲが実生活に影響を与えている人もいるでしょう。

ゆうべはお楽しみでしたねは、まさに現実世界のドロドロした部分を徹底的に隠し「ネトゲ恋愛はこんなにもフワフワして楽しいものなんだよ」というイメージを読者に押し付ける作風です。

作者の金田一蓮十郎先生の特徴が悪目立ちしている作品ですね。ゲーム内に登場するアバターキャラを可愛く描けないんです。ある程度モデリングされた資料=画像が見えるのに、細かな描写が出来ない上にデフォルメも可愛くない。圧倒的な画力不足ですね。ファンアートの方がクオリティ高いレベルの内容です。物語の登場人物がかなり少ないにも関わらず、人間の描写レベルも低く、長年作品を連載していてこのレベル?!と思える構成です。

ストーリーも第1話の直接会った事がないネトゲ内のフレ(友達)が、いきなりルームシェアをスタートするという目新しさは会ったものの、2話以降はダラダラと話が進まない状態に。

漫画に登場するパウさんとゴローさんは共に20代ですが、ドラクエ10の主要プレーヤー層は30代~40代とドラクエ10運営が以前アンケートで公開しております。貴重な20代プレーヤーが、ゲーム内で直接出会う直結プレイばかりに熱中するでしょうか。知りうる限り、20代で直結を繰り返しているのはシングルマザーなどいわゆる"わけあり"な面々がゆうべはお楽しみでしたねと言いたいために出会いに勤しんでいる印象です。

金田一先生がTwitter上で呟いた言葉をお借りすると「こんな漫画を読まされて、DQ10プレーヤーの方が困るわあ・・・」と言いたくなります。

人気コミック=特典商法という罠

書店のキャッチコピーやPOPで「今、この漫画がおもしろい!」「大人気コミック」のように”ゆうべはお楽しみでしたね”が紹介されている店舗もありますが、実態は特典商法です。ゲーム内で使えるアイテムが入手できるから購入して、その後単行本は売ってしまったというドラクエ10プレーヤーはとっても多いんです。現に中古本市場でも『アイテムコード使用不可・本誌のみ』という商品が多く出回っています。これって、ゲーム特典は欲しいけれど本誌に興味がないということですよね。

その気持ち、1ゲームプレーヤーとして痛いほど判ります。"ゆうべはお楽しみでしたね"は、まず内容が薄っぺらいです。内容が無い。まさにこの一言で尽きてしまうんです。

  1. パウさんとゴローさんが現実世界でルームシェアをスタートしました。
  2. お互いに干渉しない生活を送っています。
  3. 恋愛感情に気がついたからパウさんが告白しました。

連載期間中の話をまとめると、わずか3行でまとまるレベルです。かといって、ドラクエ10モチーフなのでゲームについて深い記載があるかといえば、全く無し!作者もTwitterで「ドラクエ10をプレイしている」と時々呟いていますが、エンジョイライト勢どころか、漫画家や関係者との人脈作りとしてドラクエ10を遊んでいるレベルではないか?!と言われるほど知識も装備品の描写も薄いんです。

確かに発行部数や売上は良い作品と思います。

それは、漫画が楽しい!読み応えがあるからではなく、人気ネトゲ作品の限定アイテムを入手したいがために購入している層が多いという現実が待っています。

さっさと男女の一線を越えちゃえよ!特典さえあれば良いんだよ!

パウさんとゴローさんを見てイライラする原因の1つに「あくまで一線を越えない同居人」だからですね。一体どれ位の月日を同じ屋根の下で過ごしているんだろうか、と。

20代の健全な男女が一つ屋根の下で共同生活。といえど、一戸建ての家はパウさん側の名義ですし、あくまでゴローさんが居候中。で、まあストーリーの最初に戻るんですけどね、パウさん(ネカマ)とゴローさん(ネナベ)が1度も直接会った事がないままに共同生活をスタートさせちゃうんですよね。この時点で2人ともいろいろあり得ませんが、

もちろん、体を重ねる事が全てとも言いません。友達だからこそ異性として意識せずに同居を続けられると思うんです。

とはいえ、異性として意識していない=壁一枚を隔てて隣をあまり気にせず生活を続けるライフスタイルには、はなはだ疑問が残りますね。何より健全な成人男性であるパウさんが、壁一枚を隔てて同世代女性が生活している環境で。どうやって自身の性欲を処理しているのでしょうか。

同居しているゴローさんも働いている20代女性ですよ?

いくらお互いに鈍感といえど、好意を抱いているのであれば、行為にいたっても良いじゃないと読者としては思うんですよね。

お互いに手を出していないから、一見すると純愛ネトゲラブコメディ作品ですが、低俗な出会いから始まる進展の遅い低俗なラブコメディ作品です。

最近の展開では、パウさんがゴローさんに告白したり、ゴローさんも自分の友達からパウさんを狙われて男性として意識するようになったり。あーもう話の展開が遅い!遅すぎる!読んでいてイライラするレベル!

ちなみに現実世界でドラクエ10のオフ会に参加すると、勘違い系のオタクこじらせたような男女ばかりでした。漫画のように爽やかな出会いなんて皆無です。パウさんみたいな高身長無害イケメンは皆無ですし、ゴローさん系女子は確かにいますが自己顕示欲や承認欲求を拗らせた姫系プレーヤーが多いですね。

ドラクエ10で知り合って結婚式を挙げた人の挙式披露宴に呼ばれて参加しましたけどね、簡単に言えば陰キャなオタクがドラクエグッズに囲まれたオタ婚して満足しているのが現実ですよ。参列者はめっちゃ引いてましたけど。本人達がよかったらそれでいいのかな。

ですから、ゆうべはお楽しみでしたねを読んで、ドラクエ10内で出会いを求めてしまう稀少な成人男女の皆さん。今一度「ラーの鏡」で真実の姿を見て、それでもよければリアルに発展させれば良いんじゃないかと思います。

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ドラゴンクエストXというMMORPG(マッシブルーマルチプレイヤーオンラインロールプレイングゲーム)っていう種類に属する大人数が同時プレイできるゲームで遊ぶキャラクターについて描いたマンガです「ゆうべはお楽しみでしたね」といいますタイトルで金田一 蓮十郎先生が描いていらしゃいます。このゆうべ~のタイトルは過去のドラゴンクエストの作中で使用されたとある街人によるセリフをそのまま使っているものですね。あのセリフは何だか違和感がありまして何だかよくわからないけどこのセリフは覚えているっていう実際我々のようなプレイヤーもいることなんではないでしょうか。まあ、ご存知のない読者の方々にがいらっしゃったとしてもゲームプレイの体験や知識は必要ある内容ではないんで別に気にするほどのことではないとは思うんですが知ってたらわかりやすいですが。MMORPGプレイヤーにとっては”あるある”もあるんじゃないんでしょ...この感想を読む

3.53.5
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