マニアックなミステリードラマ、なんやかんやで事件を解決します。 - 帰ってこさせられた33分探偵の感想

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帰ってこさせられた33分探偵

4.254.25
映像
3.50
脚本
4.50
キャスト
3.75
音楽
3.50
演出
4.50
感想数
2
観た人
4

マニアックなミステリードラマ、なんやかんやで事件を解決します。

4.54.5
映像
3.0
脚本
5.0
キャスト
3.5
音楽
3.0
演出
5.0

目次

この簡単な事件、俺が33分もたせてやる!

普通にやればたった五分で終わる超簡単な事件を正味33分の放送時間いっぱいまで何とかもたせる迷探偵その名は33分探偵鞍馬六郎。次々に繰り出される推理にガンガン増える一方の容疑者、その中に真犯人はいるのかいないのか。

短歌になぞらえた殺人、密室殺人、誘拐事件など探偵ドラマの定番のネタを満載に取り扱った同ドラマは2008年の夏の連続ドラマ一話完結形「33分探偵」の続編。その約半年後の2009年3月から4話だけ帰ってこさせられた。それも次の連ドラまでの四週間をもたせる為に…。

個性的なキャラクターが魅力、もはやコントな探偵ドラマ。

推理小説をよく読み趣味は名探偵のフィギア集め。「なんやかんや」「なるほろ」が口癖。迷推理を繰り出す鞍馬六郎を演じるのは堂本剛さん。そんな六郎の助手武藤リカコ君を勤めるのは演技派女優の水川あさみさん。ボケ担当な大田原刑事を演じるのは高橋克実さん。その大田原の部下茂木刑事を演じる戸次重幸さんは無駄に熱い刑事。そして同ドラマ「帰ってこさせられた」では11、12話にだけ登場する「京都府警一の理論派」氏家刑事を演じるのはコメディからシリアスまで幅広く演じる沢村一樹さん。

「果たしてそうでしょうか?」六郎君の一言で既に解決している筈の事件が引き延ばされる。パロディ要素も満載、無茶苦茶な推理とリカコ君のキレキレなツッコみ。特にもはやコントでしかないような殺害方法を推理する場面は見どころであり一番好きなシーン。「帰ってこさせられた」シリーズで大田原刑事や茂木刑事とはまた違ったボケを見せる沢村一樹さん演じる氏家刑事の見事なボケどころがツボに嵌る。まともな刑事はいないのかとつい画面にツッコみを入れたくなる、特に私のお気に入りは「京都・旅館殺人をもたせる!」すぐに場に馴染んだ氏家刑事と六郎君の推理対決勃発?子どもっぽい氏家刑事のキャラクターが魅力的です。

同ドラマではお笑い芸人の小島よしおさんが情報屋として出演していますが「帰ってこさせられた」ではすっかりブレークの波が急降下にあった時期、その情報屋の地位はナイツやオードリー、はるな愛といった旬のお笑い芸人たちに奪われてしまう。特に最後ではダンディ坂野が小島よしおから情報を買いに来る、欲しい情報は「崖っぷちからの脱出法」それに小島は「俺が知りたいわ!」とツッコみ。今ではお二人とも地味に人気をキープしテレビで見かける機会もあります、どうやら誰かから「崖っぷちからの脱出法」を買ったのでは?

脱力系コメディの巨匠、福田雄一さんの世界観。

脱力系コメディを売りとする福田雄一さん、特に有名な作品は「勇者ヨシヒコシリーズ」2011年にテレビ東京系で放送後も人気を博し翌年2012年、2016年にシーズン3まで制作された同ドラマはオープニングでも見られる「予算の少ない冒険物語」でもその低クオリティーが寧ろこのドラマの魅力、福田人脈で数々の俳優・女優が盗賊として出演。その中には沢村一樹さんや戸次重幸さん、小栗旬さんまでもが出演なさっています。毎週誰が盗賊として出演するかは秘密になっているので「あの人がこのドラマに!?」と驚く楽しみもある。その「勇者ヨシヒコシリーズ」でも「33分探偵」同様にアニメやドラマのパロディーを多く扱いまるで一つのコントを見ているような脱力系ドラマ。同じ系統では2017冬ドラマ藤子・F・不二雄さん原作「スーパーサラリーマン左江内氏」こちらもコメディ色の強い作品で演者さんたちのアドリブも満載。福田雄一さんのドラマはマニアックなコメディが好きな私にはハマってしまう作品が多く他にも「変態仮面」や「コドモ警察」「東京DOGS」などがある。

そして「33分探偵」「帰ってこさせられた」でも福田雄一さんの世界観がディープに堪能出来る、一番の見どころはやはり無茶すぎる殺害方法の推理シーン。毎話毎話よくこんなに面白い殺害方法を考えつくなと関心と笑ってしまう無理矢理すぎる推理、推理シーンでは犯人になっている出演者の悪魔のようなメイクも注目、そのメイクも一話の頃とは違い話を追うごとに悪魔さが引き立っている。京都・旅館殺人をもたせる!」では桐谷美玲さんがその悪魔メイクを施され殺人犯に仕立てられるが悪魔メイクまで可愛らしい。

去年の今頃に福田雄一監督自ら「無性に33分探偵がやりたくなった」とつぶやきフジテレビにラブコールも見られたことで一時続編を希望するコアなファンたちから是非の声も上がりましたが一年経った今、まだ続編の噂は上がっていません。私も福田雄一さんが監督なら、脚本ならでドラマ・映画を見るほど福田さんファン。その中で「33分探偵」と「勇者ヨシヒコ」がお気に入り。「33分探偵」では事務所との問題でニュースになり一時は全く見かけなくなった水川あさみさんが出演していますが水川さんなしは有り得ない、リカコ君のツッコみは絶対必須。その水川あさみさんも2017年春ドラマに出演されるそうで少しずつ露出は増えていく筈、是非また帰ってこさせられてください、六郎君。

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他のレビュアーの感想・評価

まだ10分ぐらい放送時間が残っている…!

この事件、俺が33分もたせてみせます「帰ってこさせられた33分探偵」を視聴した感想です。この作品は、フジテレビ系で放送されたドラマ、「33分探偵」の続編で、主演の堂本剛さんを初めとしたキャストや、話の構成もそのままに放送しています。新シリーズではなく、前シリーズの続きというスタンスを取っており、第10話から始まります。作品の内容は、普通に考えれば5分で解決してしまうような簡単な事件を、放送時間いっぱいの33分引き伸ばす、主人公鞍馬六郎の活躍を描く、コメディドラマです。「放送時間があまり無い」ことをあえて全面に出しているのが特徴で、CMを跨ぐ際には「ただいま○○分です」のナレーションや但し書きが入ります。 毎回推理もののような導入ではありますが、難しいトリックなどは全くありません。六郎のあり得ない推理や大雑把な聞き込み、鑑識や情報屋からの情報提供など、毎回のストーリーの筋はほとんどが同じです。(そうで...この感想を読む

4.04.0
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