今までにないジャンル
コメディでもない
このドラマは何て言ったらいいんですかね。ラブストーリーとも違うし、ホームドラマでもないし、ジャンルに分けられないドラマだと思うんですよ。でもなんか見ちゃうんですよね。コメディ要素は確かにあるんですよ。でもだからってそれがほとんどを占めてるわけでもないし…ラブ要素もあるんですけどそれもなんか複雑な感じというか。今までのドラマではやってなかったことをやっていたので、すっごい斬新だなっていう感想が残りますね。今までのドラマにはないかるーい感じがあったと思います。多分今まで見たどのドラマよりも強烈に印象に残ってますね。それくらい斬新なドラマだったと思います。
思いきった設定
このドラマはなかなか思いきったことしたなと思いますよ。なんせゲイとかレズとかそういう描写がかなりありましたからね。でも私的に沢村さんがゲイの役をやっても違和感ないなと思ったんですよ。おネエ言葉も板についてるっていうか自然な感じが出てたと思いますね。むしろやりすぎなんじゃないかってくらい振りきってましたね(笑)でもゲイとは言いつつも少なからずヒロのことは大切に思ってたと思いますね。ゲイだって自覚がありながらもヒロと一緒にいて付き合ってたってことは。何も思っていなければそんなことしないですもん。確かに心から愛するってことはできなかったかもしれませんけど、似たような感情は持ってたと思うんですよね。友情とはまた違った感情を持ってたと思いたいですね。内田有紀さん演じるしおりもなかなか見ないタイプでしたね。シングルマザーでレズってそうそういないですよ。しかもそれを包み隠さず子どもに言っちゃう辺りがすごいなと思いましたね。なんて言うか自分に素直っていうか、子どもに隠し事はしないってことを行動で教えてる感じがして好感持てました。どっちもここまでオープンにできるのはすごいと思います。きっと相当な勇気がいると思うんですよ。いくらなんでもカミングアウトして引かれるのは怖いですからね。だからそういう面ではヒロも保も理解があるっていうか、心が広いっていうか…まぁ、保の場合はめちゃくちゃ戸惑ってましたけどね(笑)でも最後の方では受け入れてましたから。それに超治の影響でゲイに目覚めちゃいそうですけどね。あ、でも保の場合は女の人でも大丈夫なのかも?しおりさんはきっとヒロのことを想いながらシングルマザーとしてやっていきそうですね。由羽ちゃんもそんなお母さんをしっかり守れるように強く育ちそうな気がします。というか、由羽ちゃんもお母さん影響を受けそうな気がしますね。ヒロもしおりさんの想いには正直揺れたと思いますよ。相手は女性とはいえあれだけ自分のことを想ってくれてたらレズじゃなくてもぐらついちゃうんじゃないでしょうか。それにそこまで生々しく描いているわけじゃないので嫌悪感とか抱くことなく見れましたね。
ヒロがすごい
このドラマを一言で言うならこれにつきますね。こんな強い主人公なかなかいないですよ。強いっていうか周りとの関わりを持とうとしてないからなんでしょうけどね。それにしたって女性の割には結構強い方だと思うんですよ。っていうか心の声での口が悪いこと(笑)見た目ポーカーフェイスなのにすっごいこと言ってるからそのギャップが最高でしたね。でも段々とそれが漏れていく過程もなかなか楽しかったですね。今までずっと感情がないような感じだったヒロが人間らしくなっていったっていうか、本来のヒロはこんな感じだったんだなっていうのが分かってやっぱりヒロも人間だったんだって再確認しましたね。というか素をさらした方が絶対いいと思うんですよ。なんていうか裏表がないっていうか元々ヒロ自体言いたいことは結構ずばっと言うタイプだからそのままの方がいいと思うんですけどね。ヒロのすごいところは自分をしっかり持ってるところなんですよね。他人に流されないで自分の思った通りに動くところがすごいと思います。簡単そうで結構難しいと思うんですよね。周りからの反応とかいろいろ気にしちゃう私にとったらヒロは相当羨ましいですよ。まぁ、若干暴走が入るときもありますけど、それも自分の気持ちに正直になったからこそですからね。
2人の関係性
結局この2人の関係性って謎のままですね。私のなかではですけど。友情が芽生えたっていうのとも違うし、かといって恋愛関係になったわけでもないですしね。ヒロがかわいそうだなと思いましたよ。好きって自覚したときにはもう超治はゲイだってことが分かってるから振られるの確定ですもん。そう考えると辛い恋をしてしまったんですね…。でもどことなくヒロ本人は吹っ切れているというか、それでも好きなことに変わりはないからそのまま想い続けそうな気がします。超治も恋愛対象としては見れなくても大切な存在だとは思ってますからね。
何よりもラストが面白かったですね。いろんな夫婦の話をインタビューみたいな感じで聞いていくって今までのどのラストよりも面白かったですね。ドラマって感じじゃなくてリアルな夫婦みたいで余計に面白かったです。ただの夫婦じゃなくてゲイ同士とかそういうドラマに関係した夫婦たちだったので、思いきったことしたなと思いましたけどね。出た人たちも勇気あるなと思います。カミングアウトするだけじゃなくてそれが全国に流れちゃうわけですからね。後ろ指差されたりもするかもしれないのによく出たなって尊敬しちゃいます。
新しい夫婦のあり方
このドラマは夫婦のあり方的なものを教えてくれた気がします。好き同士で添い遂げることだけが夫婦じゃないってことがわかった気がします。結婚なんて婚姻届を出してしまえば成立してしまいますからね。たった紙切れ一枚で結婚できちゃうんですからすごいですよね。でもだからって一緒にいなきゃいけない訳じゃないですもんね。それぞれ自分のやりたいようにやるのが一番なのかもしれません。この2人の場合は夫婦にはなったけど、なんて言うか契約?的な?時間制限があるというか恋愛関係には半永久的になれないけどお互いそれでも一緒にいることを選んだんですね。これもこれでひとつの夫婦のあり方なんだなってことが分かりましたね。私のなかでは結構いろいろな刺激を受けたドラマでしたね。ただの偽物夫婦だと思ってたんですけど、それだけじゃなくて意外とメッセージ性のある作品だったと思います。同性愛者が増えているからこそこういうのをテーマにしたドラマって大事だと思うんですよね。悩んでる人も多いと思うんです。同性が好きなのにそれを告白できないでいる人もいると思うので、そういう人たちを勇気づけるためにもいい作品だったんじゃないでしょうか。これで少しでも同性愛者の人たちが幸せになってくれたらいいのになって思います。もしかしたら同性同士の結婚も認めてくれるかもしれませんね。そうなったらどんなにいいことかと思います。私はそういうことに関して偏見とかは持たないので、素直に心からそう思いますね。皆が生きやすい社会になってくれることを願いたいですね。ものすごい壮大なことを言った気がしますが…でもほんとにそうなってくれたらこのドラマの存在って大事になってくると思うんですよね。きっかけを作った貴重な作品として残るかもしれませんしね。それくらい意外性抜群の作品だったと思います
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