王道の歴史もの
目の付け所がいい
陰陽師に目をつけたところがいいですね。平安時代と言えば陰陽師と言ってもいいくらい有名ですからね。しかも安倍晴明の孫が主人公っていうのがもう最高。安倍晴明については諸説ありますけど、ちゃんと人間として存在していて子どもたちがいるっていう設定にしたのはいいと思います。あの最強の陰陽師の孫ですからね。というか私の中で陰陽師と言えば安倍晴明だからてっきり晴明が主人公なんだと思ってたんですけど。そういうところでちょっとオリジナリティを出していたんですね。それにシリアスな感じもあるけどちょっとコメディというかギャグ要素もあるので飽きることなく見ることができましたね。
昌浩ともっくんのコンビが最高
もうこの2人のタッグは最高でしたね。お互いに憎まれ口とか言いますけど信頼し合っているのが良く伝わってきました。なににしてももっくんが昌浩のことを誰よりも大切に思っているのが何とも言えずちょっとじんわりきますね。もっくんにとって昌浩は特別な存在なんだと思います。何せ自分の力は人から嫌われるものだとずっと思ってたのに昌浩だけはそれでも構わず自分に手を差し伸べてくれた唯一の存在ですからね。確かに晴明と関わることで彼を信頼し、仕えてはいたけど晴明は強いですからね。守る必要もそんなにないですし。きっと晴明にはないものを感じ取ったんでしょう。というかもっくんの時と紅蓮の時のギャップが激しいなと思いましたね。どことなく性格も持っくんの時の方が丸い感じがするというか、紅蓮の身にまとう雰囲気がそう感じさせるのかもしれないですけどね。でもどっちの時も昌浩を一番に優先させているのが伝わってきて優しいんだなーって思いましたね。2人の絆の深さはすごいと思います。昌浩ももっくん(紅蓮)を頼りにしているし、もっくん(紅蓮)も昌浩のことをずっと見守ってきただけあって誰よりも昌浩のことを理解しているし、彼の成長を楽しみにしているんだと思います。だからお互いが危険にさらされたときは自分のことなんかお構いなしに助けてあげたくなっちゃうんですよね。
晴明はどこでも強い
やっぱりどんな作品になって晴明は強いんですね。でも昌浩はそれ以上に強いって考えたらどれだけの力を秘めているんだって言いたくなっちゃいますよね。それにさすが晴明って言いたくなるのはいざという時に若返ることができちゃうっていうね(笑)しかも若返った晴明のイケメン具合が半端じゃない。それに力も強くなりますしね。やっぱり若いときの方が力が出るんですね。なんだかんだ言って昌浩のことを気にしているからピンチの時にはいつも駆けつけてくれるんですよね。やっぱりどんなところでも強いことには変わりないっていうのはもうお決まりなんですね。っていうか晴明だけでも十分強いのに十二神将まで従えてたらもう向かうところ敵なしみたいなものじゃないですかね。それでも段々衰えてきているのはやっぱり年なんでしょうね。いくら最強の陰陽師と言っても寿命には勝てないんですね。神将たちもそんな晴明の変化には気づいていると思います。それでも晴明は平然を装うから神将たちもいつもどおり変わらず接しているんでしょうね。あとは素直じゃないから昌浩の前でも強がっちゃうというかいつまでも背中を追ってほしいというか常に強い存在であろうとしているんじゃないでしょうかね。やっぱり孫の前ではいい格好したいと思うのは男だからこそのあるあるでもあるんじゃないでしょうか。何よりも昌浩のことを一人前の陰陽師にしたいって誰よりも思っているんだと思います。ましてや昌浩は自分以上に力を持っているっていうのが分かるからこそ余計に後継者としてしっかりと育てたいと思っていたんでしょうね。まぁ、やり方はけっこう雑というかワイルドな感じしますけどね。というか基本的には放任主義だなっていう感じが強かったですね。いざという時にならない限りは基本的に昌浩自身に考えさせようとしているのがよくわかってどちらかというと昌浩はおじいちゃん子なんだなっていうのがこの作品を見て一番最初に思いましたね。お父さんたちとの絡みよりもおじいちゃんとの絡みの方が多かったですもん。昌浩も「晴明の孫」って言われることに対して反発するけど内心うれしいんじゃないでしょうかね。なんだかんだ結局おじいちゃんのこと尊敬している節があるところが晴明にとってまたうれしかったんじゃないでしょうかね。
六合と風音のところは切ない
六合にとって風音は自分が唯一心を開いたと言ってもいいくらいの存在だったんでしょうね。晴明とさえもあまり会話をしない彼が風音と関わる時は人が変わったかのように話すし、感情を表に出していたような気がします。最初はお互い敵同士だと思ってたけど戦っていくうちに六合は風音の寂しそうな表情が気になってたし、風音も六合は他の神将たちとは違うものを感じて惹かれ合っていたんでしょうね。六合は自分のことよりも風音のことを考えていたと思います。きっと風音の寂しさをどうにかしてあげたかったんでしょうね。彼女の笑った顔が見たいと思っていたんじゃないでしょうか。彼にとって風音は自分を変えてくれた大切な存在ですからね。だからこそ自分の名前を呼ぶことを許したんだと思います。昌浩のことも認めてはいるけどもそれとこれとは別なんですね。出会い方が違えば二人は結ばれていたんだと思うとちょっと切ないですよね。でも風音と関わって六合は人の心が分かるようになったんじゃないでしょうか。特に好きっていうのは一番難しい感情でもありますからね。それが分かっただけで六合の成長につながったんじゃないでしょうか。なんか人間らしくなりましたね。昌浩ともっくんと一緒にいる時には突っ込み役になったり二人のやり取りで笑うようになったり雰囲気が柔らかくなった気がします。でも最後の最後に心が通じ合ったのは良かったですね。風音は亡くなっちゃったけど六合の中ではずっと生き続けていくんでしょう。それに魂は六合の手元にありますからね。生まれ変わったら今度こそ結ばれて幸せになってくれることを願いますね。
彰子の存在の大きさ
昌浩にとって彰子の存在はすごい大きいと思いますね。初恋の相手だっていうのもあったと思うんですけど、それにしたって彼女の存在は昌浩の中で何よりも特別なんですね。最初は同じような年ごろ同士で意気投合するくらいかなと思ったんですけどね。子どもの恋愛だからってバカにできませんね。ここまで人を好きになれるのかって思うくらいでしたもん。彼女のことになると他が見えなくなるというか猪突猛進みたいなところがでちゃうのも想うが故なんですよね。そばにいるもっくんも気が気じゃないですよ。しかもそれで自覚がなかったっていうから驚きですよね。無自覚であれだけのことができちゃうなんてある意味恐ろしい子だと思いました(笑)こんなに想われて彰子は幸せですね。それに彰子も昌浩のことを大切に想っているのがよくわかりますよね。最初は身分が違ったから障害になると思ったけど、一生消えない呪詛を受けてからはそれもなくなって対等の立場になりますからね。それに同じ所に住んでいるから愛を育みやすくていいんじゃないかと思います。でも気が気じゃないですよね。いつも夜になったら妖たちと闘いにいく昌浩を見送らなきゃいけないんですから。そう考えると陰陽師の奥さんって大変というかなんというか覚悟が必要になってきますよね。もしかしたら死ぬかもしれないと思いながらも信じて送り出さなきゃいけないんですから。ましてや大けがとかしてきた日にはたまったもんじゃないですもんね。
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