このアニメから全てを学んだ - 逆境無頼カイジ Ultimate Survivorの感想

クズこそが最強

このアニメはまともな職につかず一攫千金を狙うクズのような男の話であるが、彼がただのクズかと言われればそうではない。彼のすごいところは懲りないクズということです。この作品の中ではお金を手にするために、様々なゲームのような企画がありそれに勝てば金をもらうことができできないのであれば一気に多額の負債者になってしまうというものである。もちろん彼もゲームには何度も負け、多額の借金を何度も背負いました。しかし、ここが彼の最強さが発揮されます。彼はこんな多額の借金を背負うくらいじゃなかなかくじけません。というよりかは懲りないのです。何度負けても金のためなら何でも、何回でもやるしとにかく彼は懲りない。そこが魅力のような気もします。

本当に彼らは悪役なのか？と思ってしまう。

物語中にはクズのようなカイジの人間にゲームを企画するいわゆる悪役と呼ばれるキャラクターが何人かいます。しかし、このアニメでの悪役は他のものとは少し違って勉強になります。例をとると、カイジたちが死をかけてお金を得る企画が提示されます。この時もちろんフリーターなど、ろくに何もしてこなかったカイジたちのようなクズは、このゲームに反対します。しかしそこで悪役はお前たちのようなクズにチャンスが与えられるだけありがたいと思え、と一喝するのです。これを見てなんて酷い言葉なんだと思う人はあんまりいないと思います。なぜなら彼は正論を言っているからです。もしカイジたちのようなクズたちがこのまま何もない平坦な生活をしていれば、1000万円という金額を得ることはもちろん、見ることさえもできないかもしれないのです。少し強引な感じもしますが勉強になります。ここで感じれることとしてはお金は何よりも信用できるということですよね。この悪役たちは人なんか見ていなくお金にフォーカスしています。このアニメを通じて人を信じるって怖いなと思う人は出てくると思います。それは当然です。人はお金のためなら何でもしてしまうのです。これは普遍的なことでまぎれもない事実です。しかしお金は違います。お金は誰も裏切らないし、必ず結果としてついてきます。悪役たちはこのことを伝えたかったんじゃないでしょうか？

総合的に見てもカイジはすごい

次にアニマの内容というよりは他の点にも注目して見ましょう。最近ではこりゃめでてーなという芸人がアニメのカイジを真似することや、映画カイジの主役を務めた藤原達也さんの真似をする人が増えてきています。これは僕たちカイジファンにとっては嬉しいことですよね。なぜかのようにブームが来たかと考えればわかるひともいるとおもいます。そうです、このアニメはツッコミどころがたくさんあります。たとえば、カイジが地下の45組になった時に、初めてのビールを飲むシーンなどみなさん、ビールが飲みたくなりませんか？またはビールが飲めない人でもあの映像で好きになってしまいそうですよね。そんな演出も人の心に残りやすいです。また地下チンチロのシーンでカイジが班長に対し、高額に負けるところがあります。そこでナレーションは負けて悔しいカイジに、「だがこれでいい」と何ともドSな言葉がナレーションから飛んで来ます。信じられないですよね。他のアニメにこんなことは絶対にありません。また、アニメにしてはこんなに人の黒いところや狂っている人間を上手く再現しています。映画のように実写に近いものなら生身の人間がやっているので模写することは容易だと思いますが、アニメという2次元の中でこんなことができるのはすばらしいとおもいます。映像やナレーションにまで細心の注意を向けた結果このようにアニメとしては決して新しくないカイジがここにきてブームになったのだと思います。

またこのアニメでの臨場感は何とも言えないくらいあります。カイジが死にかけたり、指がなくなったら、耳がなくなったり、利根川が焼き土下座をしたり、電気の流れた橋で人が感電死したり、野蛮なシーンが多いだけにこの状況の過酷さが伝わってきます。最初は嫌いだったキャラもしっかり約束を守り、味方に課せられた焼き土下座をやるシーンなんて、見てて辛かったですよね。悪役もこんなことしなきゃいけないのかとなんだか悲しい気持ちになりそうでした。また私たちが生きている世界よりも動く額が大きいので、見ていて緊張感が伝わってくると思います。たかがトランプで1億とか、麻雀で10億とか簡単にかけてしまいます。こんなこと人生で絶対ないとみなさん思うでしょう。だから勉強になるんです。やったことをあることを見たって何にもなりません。むしろやったことがあるなら見るより実際にやって感じた方が何倍もためになると思います。カイジの世界は絶対に体感できないとかです。まずあそこまでのクズにならなきゃいけないのだからそれだけでも大変です。ぜひこのアニメを見てお金や人についてもう一度考えて見ましょう。