まるで学芸会。でも深キョンがカワイイから、まぁイッカ!という映画 - 夜明けの街での感想

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夜明けの街で

2.002.00
映像
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脚本
3.00
キャスト
1.00
音楽
3.00
演出
2.00
感想数
1
観た人
1

まるで学芸会。でも深キョンがカワイイから、まぁイッカ!という映画

2.02.0
映像
2.0
脚本
3.0
キャスト
1.0
音楽
3.0
演出
2.0

目次

何かが足りない・・・それはリアル感。

以前から東野圭吾のドラマや映画は嫌いじゃなく、主演が深田恭子ということだけが若干気になりつつも、ついこの映画を手に取ってみました。

答えは「やっぱりそうか・・・」。

いえ、おそらくストーリー的な内容は良いのかもしれないのですが、深キョン演じる不倫女・秋葉の演技がまるで学芸会のようで、全然集中出来ないんです。もう本当にただただカワイイ。可愛さが仇となるとは、なんて気の毒な深キョン。可愛すぎる深キョンのおかげで、この映画で深キョンと絡む演技派俳優が、みな学芸会の一員として変貌してしまうあたりは逆にスゴイと思いました。あの岸谷五朗が、深キョンの迷いなき棒読み演技に完全に呑まれているなんて、さすがです。

そんな中、夫に不倫される妻の役を演じる木村多江の演技は相変わらず素晴らしかった。他の女を抱いて帰ってきた夫をあたたかく迎えるふんわりとした笑顔の中に、ただほんの1ミリだけ怒りを含ませる絶妙な表情が最高に上手い!けれどもしかしたら、深キョンとの絡みがなかったことで、木村多江は命拾いしただけなのかもしれませんが・・・。

魔性の女・秋葉に堕ちない男がいたら奇跡。

深キョン演じる秋葉は一見真面目なOLですが、その誘い方はかなり強引でしかも小悪魔発言炸裂です。なぜか中年男という生き物は、年下女に上から目線で強気でかかってこられると弱い。しかもその後一旦口喧嘩した後に泣きながら弱音を吐かれようものなら完全にノックアウト。そんな悲しい習性があるため、もれなく渡部も秋葉に秒殺されてしまいます。

不倫なんてよくある話だけれど、妻子のいる男だってそう簡単に不倫に溺れているわけではないのかもしれないなと、つい思ってしまいました。もし秋葉のような女の毒牙にかかってしまえば、女であるこの私だってなんだか堕ちてしまいそうな気がするのですから。

だって、目当ての既婚者男に対して最初の毒の息を吹きかける時に、「今度の日曜日、湘南に行くつもりです。一緒に行きますか?それとも逃げますか?」なんてメール、私なら絶対に打てません。その前にそんな言葉が浮かぶ気が全くしない。この映画を観ながら、私は自分の過去の恋愛を振り返ってみて、意中の相手をゲットしたことが一度もないことに妙に納得してしまいました。大変勉強になりました。

不倫夫の渡部の親友・新谷の名言にアッパレ。

不倫夫・渡部の唯一の相談相手となる悪友、石黒賢演じる新谷からはさまざまな名言が飛び出します。私的には主演の二人から、不倫に対する知識として得るものは何一つなかったのですが、チョイチョイ出てくる新谷のアドバイスには、途中からかなり真剣に耳を傾けてしまいました。

例えば、渡部が不倫相手の秋葉とクリスマス・イヴを過ごしたいために、新谷に口裏を合わせて欲しいと頼むシーンがあるのですが、新谷はこう答えます。

「道徳を重んじる限り俺たちはもう男じゃない。男に戻るときは道徳を捨てる時。だから不倫と言うのだ」

新谷は、道徳を装って妻子にバレることを恐れるくらいなら不倫などする資格はないと、暴走する渡部を止めようとします。その後に渡部の娘が、犬を飼いたいと父親である渡部に頼みます。その時渡部は「飼ってもいいが、途中で投げ出したらダメなんだぞ」と娘に言いながら、妻子を人生の途中で捨てようとしている自分自身を振り返り、バツの悪い表情をみせます。まさに不倫とはそういうこと、人として守るべき道徳を捨てて生きるということなのです。

他にも新谷は名言を残します。渡部は新谷に、妻と別れて秋葉と一緒になるつもりだと伝えます。すると新谷は「そう簡単に離婚なんてできるわけない」と断言します。それでも渡部は「秋葉のことを言えば、向こうから離婚を切り出してくるかもしれない」と食らいつくも、「たとえドロドロした問題になったとしても、旦那だけが幸せになるなんて女はどうしても許せないんだ。多少気詰まりな生活になっても我慢できる生き物なんだ」と机を叩きながら訴えるのです。確かにそうです。不倫相手と旦那だけがイチャイチャを突っつき合ってラブラブな生活を送るなんて、私も絶対に許さない。むしろ、負い目を感じながら奴隷のように生きながらえさせるという制裁を一生加えさせ続けることを、私だけでなく、多くの妻たちがきっと選択するでしょう。

このように新谷は不倫の恐ろしさを誰よりも伝えることができるアンチ不倫マスターなのです。

重たい男は、不倫に向かない。

主人公の渡部はとにかく重たい男です。なんの障害もない普通の恋愛相手としてなら、確実に結婚することを覚悟してか、もしくは不倫くらいの壁があるかでないと、気軽に付き合いたい女にとってはちょっと鬱陶しい男かもしれないなあと、若干の嫌悪感が残りました。最終的に秋葉は「今ならまだ間に合う」と泣きながら渡部から去っていきますが、家族の元に収まった渡部は抜け殻の廃人のようになってしまいます。不倫相手がいなければ、なんの楽しみも生きがいもないこんな男、私だったら不倫でも嫌だなあとつくづく思います。なんで秋葉がこの男に惹かれたのかだけが謎のままにおわりました。

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