こんなスパイムービーを待っていた! - コードネーム U.N.C.L.E.の感想

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こんなスパイムービーを待っていた!

4.04.0
映像
3.5
脚本
3.5
キャスト
4.0
音楽
4.5
演出
4.5

目次

絶妙なコンビネーション

なんといっても主役二人のコンビネーションが面白い!アメリカのスパイであるソロを演じるのはヘンリー・カヴィル。スーパーマン主演の時とはガラリとイメージを変え、かなりおちゃらけた感じ。ロシアのスパイであるクリヤキンはアーミー・ハマーが演じる。こちらはうって変わって生真面目で無敵の戦士という立ち振る舞い。こんな二人がタッグを組むとなったら、出会った途端にバチバチで殴りあう始末。だがお互いの危機にはいつの間にか駆けつけ、さらっと助けてしまうところがめちゃくちゃカッコ良い!

とくにおもしろかったのは、クリヤキンが水上で敵のボートに追われる危機の中、ソロは車の中でゆったりとパンを食べながらワインを嗜んでるシーン、実は助けるタイミングを計ってるのだが、その時流れていたアンマッチな音楽といい、滑稽な演出であり、作品に引き込まれた瞬間であった。

何をやるにも器用にこなすソロは、頭も切れるが、女性が絡むと少し油断してしまう時もある。そして意外とアナログなやり方を好む。対してクリヤキンは、とにかく腕っぷしが強く冷静であり、ストイックで油断もしないが、少し不器用な面も持つ。そして意外と最先端のやり方を好む。こんな相反する二人のコンビネーションは、何をしでかすか全く読めず、ワクワク感が止まらないところが魅力である。

レトロな雰囲気と楽しい音楽

1960年代の東西冷戦時代が舞台ということで、衣装を含め全体的に古めかしいところが気に入っている。カーチェイスシーンでは、最近流行りのスーパーカーなどではなく、時代に合ったレトロな車を使っており、その車が街中を駆け回る姿は非常に滑稽で趣深い。

そして音楽も素晴らしい。ノリノリ音楽もあるが、全体的にシーンに合わせた音楽というよりは、あえて少しハズし気味なところが逆にしっくりくる。激しい攻防戦や炎が燃え広がるような緊迫感のあるシーンにもゆったりとした名曲をチョイスするなど非常にセンスが良く、作品全体としても緩急がついて観やすいと感じる。

次世代のスパイムービー

スパイムービーといえば、007 、ミッションインポッシブル、ボーンシリーズなどどれも人気作品ばかりだか、このどれとも似て非なるものである。二人のタッグは今回限りかと思いきや、今後も継続という指令が下り、映画の締めくくりにチーム名は「コードネームアンクル」にすると明かされる。意味を考えると非常に意味深く面白い。コメディ要素も散りばめられているこの新しいスパイムービー、早く続編が観たくなる。

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