高校サッカーと青春の物語 - 蒼き伝説シュート！の感想

サッカーの伝説を作った男

クボヨシハル。掛川高校サッカー部の伝説を作った男。彼は同サッカー部のキャプテンを務めている人間です。もともとドイツに留学をして、サッカーをしていたが日本に戻ってくることになりました。それは中学時代の話です。中学時代は、ドイツ帰国後にクラブチームに入り、神谷と出会います。そこで、神谷と久保はライバル争いをするうちにお互いに認め合い、パートナーとなって行きます。久保は、試合をする事に、結果を残し、高校からの推薦も多く来ましたが、彼は新設校の掛川高校に進学します。その時に神谷も誘い、高校で全国１位になる事を目標にして活動をすることを決めました。しかし、新設校の為、サッカー部がありません。そこで部員を集目から始まります。後に彼は、３年になり、掛川高校サッカー部のキャプテンとなり、大会で自分のゴールから相手を全て抜き去り、相手のゴールにボールを叩き込みます。その時に彼は後輩に、サッカー好きか？と聞き、その後、倒れ息を引き取ります。

引き継がれる意思

久保の作った、掛川高校サッカー部は新たに生まれ変わり、神谷がキャプテンとなります。そして、後輩たちも久保の意思を継ぎ、全国を目指します。そして、何よりも、サッカーが好きという、気持ちを忘れず、全力で相手に向かっていきます。久保が作り上げたチームは、キャプテン神谷は相手と戦うごとにリーダーシップとして成長し、エースの１年田仲は久保が残した、超強力な幻の左のキックに磨きをかけました。着々の勝ちを積み上げていき、強敵の戦うことになります。キャプテン神谷にとっては、因縁の相手でした。神谷は、どうしても自分自身のけじめをつけたい為、自分本位のプレーが目立つようになります。ハーフタイムにはミーティングを行い、本来の自分を取り戻します。久保の残したチームは、全員で協力して、相手に立ち向かうという事です。神谷は、気付きキャプテンとしてもう一回り成長します。そして、チームはより強い絆に結ばれます。

インターハイ制覇そして伝説へ

久保亡き、掛川高校は全国大会決勝で大敗をしてしまいます。そして、馬堀が転入。外国直伝のサッカースタイルでチームと対立するが、事なきを得て、絆を深めます。エース田仲は自分自身を磨くためにスペインへ留学します。キャプテン神谷は、けがの為、主力２人を欠くことになります。しかし、最終的には神谷が交代で出場し、なんとか勝利を収めます。インターハイ準決勝まで上り詰める掛川高校は、キャプテン神谷が怪我をしているのにもかかわらず、強行出場します。その間は善戦していましたが、神谷の膝が限界を超えます。そこで、交代を余儀なくされますが、なんとここでタイミング良く、スペインにいた田仲が帰国し、試合会場に現れました。そして、神谷と交代します。田仲は早速スペインでのトレーニングの成果を発揮します。その名もファントムドリブルです。田仲はそのファントムドリブルで相手を抜き去り、決勝点を決めて、最後のステージへと駒を進めます。そして、決勝戦の相手は藤田東高校です。すでに２度戦っている相手で３度目の対戦となります。お互いに研究しつくしている相手に対し、どう立ち向かうのか。去年のキャプテン加納の弟が所属しています。そして、相手のキーマンでもあります。掛川高校は、加納を防ぎ切り、相手の思いで通りにサッカーをさせません。後半に怪我の神谷を交代で出場します。後半終了間際、神谷は久保を思い出させるような１１人抜きをしそうになりますが、相手のゴール前で相手ディフェンスに囲まれてしまいます。そこで、神谷は田仲にバックパスそします。田仲は必殺のファントムドリブルを駆使し、決勝点を入れます。

サッカーという一つスポーツを高校生と中学生という視点で見るととても面白いのが特徴です。サッカーを通し、仲間との絆がとても熱く描かれています。特に人間味のある内容になっています。それは、恋愛の要素が入っているからです。掛川高校のサッカー部マネージャーは田仲と良く親しいのですが、平松がそのマネージャーの遠藤の事をとても気に入っているのです。しかし遠藤は田仲事が気になっていて、最初はマネージャーでしたが、ひょんなことから、芸能人の道へ行きます。高校を辞めることはありませんでしたが、なんと身近な存在だった遠藤が少しずつ離れていきます。そのあたりの人間関係も、高校生ながらの特別な感情が芽生える面白い部分だと思います。そして、サッカー的には、各高校に必ずキーマンが存在するという事です。例えば、フラッシュパス、幻の左、カウンターシュートなど、トレーニングを積むところから、試合での成果の発揮までしっかり描かれていて、とても素晴らしいです。さらに、日本だけではなく、外国人選手を取り入れることによって、よりイメージの幅が出ています。サッカーとしても、ストーリーとしても、人間関係としても、考えさせられる作品です。