宝物を手に入れた女の子 - プレシャスの感想

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プレシャス

4.004.00
映像
4.00
脚本
4.00
キャスト
5.00
音楽
3.00
演出
3.50
感想数
1
観た人
1

宝物を手に入れた女の子

4.04.0
映像
4.0
脚本
4.0
キャスト
5.0
音楽
3.0
演出
3.5

目次

教育の大切さ

主人公プレシャスは両親からの虐待、そして劣悪な生活環境やそれゆえに学校に馴染めない自分を冒頭諦めているような感じでした。読み書きすらもできず抑圧された環境で育った彼女はお喋りもうまくありませんから、自分の気持ちを吐き出せる場所がなかったのでしょう。でも妊娠をきっかけに校長のすすめでフリースクールへ行くようになります。神様はちゃんと新しい日をつくってくれると言う言葉から、プレシャスが前向きになったことがわかります。フリースクールでは先生の根気強い教育のおかげで、学習意欲のなかった彼女は少しづつ読み書きができるようになっていきます。元々数学は得意のようでしたから、本当は頭の良い子なんだと思います。でも母親の勉強したってしょうがないなどの言葉に一種の洗脳を受けていたのかと。映画だけではなく現実でもそうですが、教育って本当に大切なことなのだなって感じました。

出会いをどう活かすかが人生のわかれ道

プレシャスはとても賢い女の子です。というのは、彼女は学校を退学になったときから多くの人と出会ってきましたがそれをちゃんと活かして吸収しているからです。例にあげるとまずは先生たち!レイン先生やワイス先生ももちろんなのですが、個人的には校長先生も忘れてほしくないですね。どうしても物語においてこの二人の先生に注目しがちになるのですが、この素晴らしい出会いの数々のきっかけ作りをしてくれたのはスクールをすすめてくれた校長先生なので。確かに退学にはなってしまいましたが、妊娠中で様々な要因から学校に馴染めなかったプレシャスにとっては大変良い判断だと私は思っています。あのまま元の学校にいてもきっとプレシャスはちゃんとした勉強をする気になんておこらなかったでしょうから。その校長先生からのすすめをちゃんと活かせた彼女だからこそ良い方向に行けたのだと思います。

子供から大人へ、そして母へ

主人公の彼女は16歳にもかかわらず、父親から性的虐待を受けておりすでに子供が1人いました。まだ彼女自身も子供なので、その環境から逃れるためには妄想するしかなかったのではないでしょうか。でもプレシャスはいろんな教育や人と出会い大人になっていきます。彼女の母親は三者面談の様子から察するに大人になりきれてない人だったのでしょう。彼女に宝物という名前をつけるくらいだったので、憎みながらも愛はあったのかなっと思います。バイクの男の人の妄想から息子を抱いて目を背けたとき、あぁ母親になったのだと感じました。ダウン症の長女と手を繋ぎ、息子を抱く姿はとても聡明な女性でした。いろんな出会いはまさに彼女の名前通りでしたね。

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