世界中の漫画家志望者に一度は読んでもらいたい、漫画の描き方の教科書!! - 鳥山明のHETAPPIマンガ研究所の感想

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鳥山明のHETAPPIマンガ研究所

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世界中の漫画家志望者に一度は読んでもらいたい、漫画の描き方の教科書!!

4.54.5
画力
5.0
ストーリー
1.0
キャラクター
1.5
設定
1.5
演出
3.0

目次

あの世界の鳥山明先生が、漫画の描き方の漫画を出していたって知っていた?!!

週刊少年ジャンプの愛読者ならば知っているかもしれない、つい最近(とは言っても、もう5年前・・・)アイシールド21やワンパンマンの作画担当、村田雄介先生が出した「ヘタッピ漫画研究所R(リターンズ)」。

漫画家を微塵でも目指した方ならば、おそらくこの単行本は持っていると思うが思い出して欲しい。最初の帯に書かれた作者の一文を。とは言っても、もう5年前だから覚えていないかな?

「鳥山明先生のヘタッピ漫画研究所を読んで〜」とコメントがあるんですよ。そこで先進国に住む僕はすかさずネットで「鳥山明 ヘタッピ漫画研究所」で検索をするわけです。

さすがにもう現代では、古本屋で奇跡的に発見するかネットオークションでしか入手が不可能な一冊だということに気がつく。ちなみに僕はわざわざこの一冊を読むために、京都の国際漫画ミュージアムにまで読みに行ってきましたよ。

それで内容を気に入り「絶対手元に置いておきたい!」と感じたのでアマゾンで中古を購入しました。この選択・判断は間違っていないと思っている。

今はデジタルが主流かもしれないが、それでもアナログの練習は馬鹿にできない!

肝心な内容。

作者の鳥山明先生の活躍していた頃、おそらくヘタッピ漫画の内容から察するにはドラゴンボールを描く以前、ドクタースランプの頃に連載と並行して作られた一冊だと思われる。だから絵柄もまだ線が太かったりと、コミカルに近いキャラクターが漫画の基本を授業形式で学習している構成になっている。

なにぶん、発行されたのが1985年なので、パソコンで作画をする漫画家は存在していなかったはず。だから道具だって、鉛筆とかつけペンが当たり前だった。こんな道具で漫画を描いていたのか・・・。少なくとも今の少年たちは驚くと思う。現代じゃCGが当たり前だからね。

道具、表情の描き方、こうすると漫画っぽくなる表現、話の大まかな話の展開の作り方、漫画の練習の仕方などなどがコミカルに解説されている。漫画も作り方、構成、表現が時代とともに変化しているが、その本質は変わらないはずなので読んでおいて損はないと断言できる。

中でもこの漫画の最もすごいと思うのは、読者から投稿されてきた漫画を添削して、よりプロに近いテクニックを見せてくれるところだろう。ここは必見。趣味で漫画を描いているアマチュアならば、ここで「あ、俺の漫画はこうすればもっと良くなる!」と気づける要素が盛りだくさんだ。

様々な漫画家の「漫画の描き方」を読んできたが・・・・

僕は学生の頃まで漫画家を目指していて、今はもう挫折してしまって書いていない。それでも漫画の描き方を勉強するために、手塚治虫、藤子不二雄、石ノ森章太郎、荒木飛呂彦、サルまん(サルでもかける漫画教室)などなどを読んできた。

これら全てに共通していることは、漫画がうまくなりたいならばひたすら描き続けるしかないということ。残念ながら僕はそれをしてこなかった為に、漫画家になれなかったわけだが。

漫画の描き方の勉強をしてきた僕からすると、このヘタッピ漫画研究所は買わなくてもいい言える。読んでおいたほうが良いが、持っていなくても良い。

個人的に読んでおくべきハウツー物は、村田雄介の「ヘタッピ漫画研究所R」、手塚治虫の「漫画の描き方」。この二冊だけで良いと思う。

とにかく漫画を楽しんだ者が、漫画家になれるんだと思う。鳥山明の大ファンだ!というならば持っておくのも良いかもしれないが・・・。

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