アニメ『ココロコネクト』について
原作のある作品ですが、"人格入れ替わり"編、"欲望解放"編、"過去退行"編、"感情伝導"編の高校一年生編、計4編が1クールでうまく構成されていたと思います。
他人と少しだけずれたところのある5人の高校生男女が寄せ集められて作られた「文化研究部」。
"ふうせんかずら"の影響で、さまざまな困難が降りかかる。
困難を乗り越えて友情が深まってハッピーエンド、というとありきたりでチートな物語のように聞こえますが、ココロコネクトの魅力はその過程にあるのです。
たとえば1編目の"人格入れ替わり"。よくある「魂が入れ替わる」というやつですが、たいていの作品はちょっと困りながらも楽しく過ごして時間が経ってはい戻りました、ですよね。こういった作品を見て、面白そう、一度くらい体験してみたい等考えたことのある人も多いのではないでしょうか。筆者もその一人です。
ところが、この作品の"人格入れ替わり"は一味違います。
「文化研究部」の5人限定ではありますが、いつどこでどのくらいの時間、誰と入れ替わるのかがわからない。
お風呂やトイレを異性に見られる当たり前の不安ももちろん、自分らのうちに秘められた、デリケートなことにも気づかれたくない。具合が悪いのだって知られたくない。
だけどそんな願いも虚しく、そういった場面に限って"人格入れ替わり"が起こってしまって。
知られてしまったことへの不安、恐怖、惨めさ、得体の知れないもやもや。
結果的によい方向で解決されるのですが、それぞれがどのようにトラウマに立ち向かうのか、「こう来るか!」と予想の斜め上をいくものばかりで、見所です。
もちろん"欲望解放"編、"過去退行編"、"感情伝導編"でも「おお!?」と思わせてくれる事件とその解決が描かれています。
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