「誠意を持って相手に尽くすこと」の大切さがわかる漫画
主人公の「五島」は元は東京の大きな総合病院の優秀な医師でした。しかし、とある事情により離島の診療所へ赴任することになります。島の人々は「医者」に良い印象を抱いておらず、五島医師もはじめは村民の信頼を得ることはできません。しかし、村の少年が腹痛を訴え、緊急手術が必要な状態になってしまいます。しかし、もちろん長く島の住人であった少年の父親も、村に赴任してくる医者のことを信用できません。一刻も早い処置が必要だというのに、五島には任せず、本土の医師に診せるために少年を船で連れ出してしまうのです。追いかける五島は少年を助けるため、船上で緊急開腹手術を行うのです。五島により命をとりとめた少年の父親から、お礼に「Dr.コトー診療所」という看板をプレゼントされました。そうして少しずつ、村民たちと心を通わせる様子が描かれています。医者は命を預ける存在。「信頼」が生まれなければ、大事な命を預けることはできません。「ただ助けたい」思いとは裏腹に、村民たちの態度に葛藤する様子が描かれています。しかし、誠意をもって相手のために諦めずに尽くしとおせば、信頼を築くことができます。壊れるときは本当にもろいのに、築くときはなかなか時間のかかる「信頼」。それでも卑屈になったり諦めたりせず、誠意をもって根気よく相手に尽くすことが、現在できる人はどれだけいるでしょうか。簡単そうに見えてなかなか難しい誠意と信頼の大切さを、この漫画は教えてくれます。
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