数多くの恋ばなが咲き乱れるベネチアを舞台に
主人公の出生の秘密を探るという設定はありがちですが、やまざきワールドは健在。主人公の話を主流にし、旅で出会う人たちを主にしたスピンオフの話を絡めて絡めて、設定も違い恋模様も違う短編集を集めて作品が作り上げられています。
全体的に★5なのですが、画力だけは★4評価しました。やまざき先生は絵は上手なんですよ!きれいなんです。ただ前述した通りスピンオフ含めて登場人物が多すぎて、主流に久しぶりに出てくると「誰だっけ?」「どの話に出てたっけ?」「あれっきりじゃなかったのか」と1巻から読み直したり、「あれ?あいつじゃなかったっけ?」と人物を勘違いしてしまいます。
ただでさえ華やかな文化の代表格のベネチアが舞台。登場人物の容姿はもとより、衣装も背景もきらびやか、勘違いもしかたがない。男か女か(主人公は男性だが母似の美人)、黒髪か金髪か、つり目かたれ目かパッチリかが見分けるポイントです。
話は全体的にポップでユニーク、時々胸キュンがあったり涙がにじんできたり、歴史ものに分類されるかもしれないけれど取っ付きにくさはありません。
主人公はいつへこたれても可笑しくないほど次から次へと苦難に襲われます。それでも全然こたえずに邁進する姿はポジティブ!だからこそ暗い話になりかねないのに、ポップに仕上げられてます。
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