表の世界と裏の世界のふたりに引き込まれる漫画
ドラマ化もされ人気だった原作の漫画です。主人公のふたりの男性は一方が警察官で一方がヤクザ。ふたりは幼い頃、同じ孤児の施設で育っています。しかし、自分たちの母親のように慕っていた施設の女性が、何者かに殺害されてしまいます。警察は権力を駆使し、この殺害事件をもみ消してしまいます。大切な人を奪った犯人を裁くことができない。幼いふたりは理不尽な事件のもみ消しを受け入れることができません。事件をもみ消したとされる「金時計をつけた男」にたどりつき復讐すべく、ふたりは大人になります。一方は警察官として、もう一方はヤクザとして。決して交わることのない表の世界と裏の世界で協力しあい、名実ともに手に入れ、「金時計の男」の正体を暴くべく奮闘します。「警察とヤクザ」。決して交わることのない表と裏の世界のふたりが協力しあう、という設定に惹かれました。そのため、どの推理漫画よりもよりアクションや心理戦が入り混じります。「組織」というのは決して単純なものではありません。組織が大きくなればなるほど、人間も感情も複雑化します。しかし、巨大な組織に立ち向かう人間は、実際にはいないのではないでしょうか。そうやって正義や仁義を忘れ、ずるい人間ができあがっていくのです。主人公たちのふたりが信じる正義を仁義を貫き、巨大な組織に立ち向かっていく、複雑な設定ながらもすかっとする漫画です。
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