青春のリンかけ - リングにかけろの感想

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リングにかけろ

4.504.50
画力
2.50
ストーリー
3.00
キャラクター
5.00
設定
2.00
演出
5.00
感想数
1
読んだ人
1

青春のリンかけ

4.54.5
画力
2.5
ストーリー
3.0
キャラクター
5.0
設定
2.0
演出
5.0

初めは幼い主人公が姉と二人でボクシングの世界チャンピオンを目指すサクセスストーリーとして始まった感じだが、影道が出て来たあたりから作者の中で何かが吹っ切れ登場人物が次々と必殺技を繰り出しはじめる。 

影道編からのリングにかけろが真のリングにかけろであり、それはボクシング漫画ではなく、もうリングにかけろと言う

一つのジャンルと言っても良いと思われる。 

必殺技に理屈や理由は要らない。

強い男はかっこよくないといけない。 

見た目が悪いキャラは一目でザコだと分かる潔い世界観。 

当時の読者は次々と登場してくる強くかっこいいキャラとその必殺技に憧れを抱き、男は友達とキャラに成りきりリンかけごっこをして遊び、女はキャラ同士の妄想で盛り上がった。リンかけはかなりの腐女子を育て上げたと思われる。

世界大会で作品としては最高に盛り上がり、日本Jrが完全勝利しメンバー全員が命の炎を燃やしきり一度終わり、次の12神編に続いていくギリシャ神話を取り入れたこの編の成功が作者の神話をモチーフにした作品は受けると印象ずけその後の聖闘士星矢を生んだと思われる。 

12神編の後作者は調子に乗りこの作品を長く続けさそうと考え、色々と矛盾もあり作品としては無くてもよかったと思われる阿修羅編が始まる。 

私自身リングにかけろは名作だと思っているのだが、12神編の後直ぐにプロボクシング編に持って行っていたらもっと名作として名を残せたと思う。

阿修羅のキャラは印象も薄く、他のキャラは全員覚えているのに名前と必殺技が思い出せないのは自分だけでは無く多くのリンかけファンだと思う。 

しかし大人気のまま巻頭カラーで綺麗に完結。 

それは、当時人気があれば無理やり作品を続けさせつまらない作品になって終わっていくジャンプ作品の中にあって希有な完結であった。 

主人公と主人公の姉の婚約者でライバル二人の死によって終わる物語だがそこに悲壮感は無く、美しさを感じさせるの作者の作品にたいする愛情と情熱ゆえだと思われる。 

たとえ短い命だとしても、ただ長く生きて行くより一瞬でも流れ星のように輝き命を燃やしてこその男であり、一瞬は永遠に輝き続ける。 

リングにかけろ永遠に。

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