時代を超えて楽しめる王道のラブコメディ
いつの時代も共通の普遍の面白さ
1986年放映。 鎌田敏夫脚本。
元祖トレンディドラマと言われ、
いまさら言うまでもなく
放送終了後、時を経ても尚、たびたび話題にのぼるほど
時代を超えて愛されている名作、ではないでしょうかね。
私自身、当時リアルタイムでも夢中で見てたし、
その後も何度も何度も再放送やDVDなどで見たけれど
今回も改めて見直してみましたが・・・
やっぱり、文句なく、オモシロイ!!
今見なおしてみて改めて印象的だったのは
30年も前のドラマ、ということで
時代の変化をまざまざと感じる面と、
30年もたっているのに
時を超えても変わらない
人間の男と女の恋模様という普遍性、
その両面を感じられたこと。
当時はまだ携帯電話もない時代だったからね、
固定電話や公衆電話が
劇中でも大活躍してますね。
家の中で固定電話をズルズルと引っ張りながら
移動して電話したりね。
当時留守電機能なんかも出たばかりで
劇中でも効果的に使われてたりしたね。
主人公の「桃子」が「良介」に
「留守電つけたから試しに電話してきてよ」
と頼んだりして。
すごくナツカシイ・・・(笑)
服装とかも、80年代ファッションが
これまたナツカシイですね。
ボディコンワンピース、ジャケット、
ハンカチで髪の毛をしばるヘアスタイル、etc.
こういう、文化やファッションは
当然ながら変化を実感。
逆に新鮮で、懐かしさを楽しめました。
一方、男と女の恋模様、ってのは・・・
何年たっても変わらないもんだなあ・・って。
男女が数名出会った中で
複雑に絡み合う微妙な関係性や
水面下での駆け引き、
友情と愛情の狭間で揺れ動く気持ち・・・
ワカルナア・・・♡
これはやっぱり
王道のテーマ、なんだろうな。
それと、特に今回個人的に印象的だったのは、
30年も前の脚本なのに、
セリフまわしとか演出に、
ほぼ違和感を感じなかった、ってこと。
しかも、ラブコメなのにすごく自然体で、
大げさなリアクションや
奇をてらったセリフの言い回しや演出を
逆に感じさせないニュートラルさ。
(さんま&しのぶ両名のやりとりは別として)
この、王道のテーマと自然体の脚本&演出が
30年たった今でも
違和感なく楽しめる大きなひとつの要因なのかもしれない、と
思いました。
天才2人の掛け合い
このドラマの一番の見どころは、 なんといっても
明石家さんまさん&大竹しのぶさんという
天才2名が織りなす
掛け合いの面白さ、ですよね。
もう、これが見たいがために、
このドラマ見てたようなもの。
このドラマの共演がきっかけで
結婚にまで発展した、というのもうなづける、
見てるだけで安心するような、
「二人でひとつのユニット感」が
このドラマを支えていたと思う。
かなりアドリブもあったみたいですが
その「素」の感じがたまらんデスワ。
個人的に好きだったシーンは・・・
と、あげていこうと思ったけど
言葉にしたら面白さが半減どころか
壊滅状態になってしまったので
言及はやめときます(笑)
大好きなシーン満載なんだけどね、
セリフも最早暗記しちゃってるくらいなんだけどね、
あのコント並みの面白さをドラマで見れる、ってのは
30年たった今でもなかなかないんじゃないかな。
やっぱりあれは
さんまさん&しのぶさんの二人だったからこそ成立する、
ライブ感がイノチの面白さ、なんでしょうね、きっと。
女性キャラクターの職業について
今まで何度か見てた時は気がつかなかったんだけど
最近見なおしてアレ?と思ったのは、
女性陣たちの職業について。
4名の女性たち、
みんなかなりの専門職に就いてるんだよね。
「桃子」は「フリーライター」
「千秋」は「金融トレーダー 」
「香里」は「照明コーディネーター」
「美和子」は「野球場のうぐいす嬢 」
で、特に「香里」や「桃子」の職業設定に、
アレ?だったんだけど・・・
「香里」は男性に依存的で
恋愛体質のぶりっ子タイプ、なのに、
4人の中では一番ガテン系の仕事。
ポロシャツ着て脚立のぼって照明いじってる姿・・・
イ、イメージじゃないよね~~(笑)
ここ近年のドラマだと、
こういうタイプの女性に多い描かれ方としては
企業の一般職のOLとか、
派遣社員とか、
家事手伝いしてて無職とか、
少なくともガテン系・・・ていうのは
一般的ではないような気がする。。。
(照明コーディネーターをガテン系と表現してよいのかは
若干判断がつきかねますが・・)
「桃子」についても同様で、
良く言えば素直で天真爛漫、
違う言い方すれば
わがままでマイペースでおっちょこちょい。
でも、「フリーライター」、なんだよね。
これまた近年のドラマだと
もっとキャリア志向で隙がないタイプ
(でもホントは弱い、みたいな)
に設定しそうな職業、のような気がするんだけど。。
例えばこのドラマの「千秋」みたいな。
じゃあしっかり者の「千秋」は・・・というと、
「金融ディーラー」。
海外向けに金の売買をする「相場師」。
もっとぶっ飛んでた(笑)
まあここ近年のトレンディドラマの女性役では
なかなかお目にかからない特殊な職業設定、
じゃないでしょーか。
当時はバブル期で、女性の職業も今とは違って恵まれてただろうし
何より経済的な自立や仕事による自己実現を望む生き方が
特徴的に描かれた時代だったのかもしれない。
このことに関しては
現在との違いをまざまざと感じる
大きなポイントのひとつと言えるかも。
SHAKATAKの音楽
本作品と、同シリーズ「男女7人秋物語」の 劇中音楽は
フュージョンの鉄板「SHAKATAK」を起用。
これがまあ独特の「トレンディ感」を演出してたよね。
個人的に、当時既にフュージョンにハマり始めていた私は
このドラマでSHAKATAKを知り、
一気にファンとなったんですけど・・。
その後も「SHAKATAK」の音楽を聴くたびに
「男女7人~」がワンセットで
思い出される、というくらい
私の中ではこのドラマとひとつになっているのでした。
そんなトコロも、
見どころポイントに挙げたいトコロ。
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