甘酸っぱいSM。 - ナナとカオルの感想

この作品で甘詰さんにハマり、色々読みました。

アダルトコミックなのに焦れったいくらい行為は進まない。だけど凄くエロティック(笑)そして甘酸っぱくて切ない2人の不器用さに、毎回ボロボロ泣いてます。個人的にはストーリー漫画だと思ってます。アダルト業界では中々出会えないので嬉しい。

最初はナナに感情移入して読んでた筈が、いつの間にやらカオルがどうしようもなく切なくて。自分の中でグズグズに固まった劣等感や歪さ、でもどうしようもない愛情と欲望。

まるで少女漫画のように、心理描写がとても上手な作者さんだと思います。女性もきっと好きになる人多いのでは。間の取り方が絶妙で、いつもあっという間に読んでしまいます。

SMのSはサービスのSだと言いますが、正にそれ。相手のことをきちんと見ていないと、ただの押し付けになってしまう。世の中のなんちゃってSさんに見習ってほしいものです(笑)

現在の最新刊ではカオルが他の女性を縛ってたこともあって、ますます切ない…。こんなに恋を応援したくなるアダルトコミックは初めてでした。

blacklabelの方ではやっとキスをした2人ですが、あれが最後の夏休みとなると、今後の展開もやはり焦れったいんだろうなぁ。もう早くくっついちゃえよ！という気持ちと、だけどもっとこの不器用な恋愛をゆっくり進めてほしい気持ちと、読んでる側も一緒になってヤキモキしてしまいます(笑)

作者さんが何かの時に、「好きって言っちゃったらこの話が終わってしまいそうで」と言ってましたが、本当に、早く決着がついてほしいやらほしくないやら…(笑)こういう葛藤がSMの中にもあるよなぁ、と、全然違うところでもSMの魅力を感じさせられました(笑)