迫り来る、おどろおどろしさがいい。 - 阿修羅のごとくの感想

理解が深まる映画レビューサイト

映画レビュー数 5,784件

阿修羅のごとく

5.005.00
映像
3.50
脚本
3.50
キャスト
5.00
音楽
4.50
演出
4.00
感想数
1
観た人
1

迫り来る、おどろおどろしさがいい。

5.05.0
映像
3.5
脚本
3.5
キャスト
5.0
音楽
4.5
演出
4.0

年齢的なものもあると思うのですが、

舞台である、昭和54年の世界観がなんだか泥臭くて良かったです。

 

漫画みたいな4姉妹の設定でありながら、

エピソードのひとつひとつが地味で、ちょっとリアル。

あんな華やかな女優陣が、揃いも揃って地味だなんて

皆さんやっぱりプロなんだなぁと感心するばかりでした。

これ、それぞれの女優さんの華やかさ出ちゃったら台無しですもんね。

かと言って、無名な女優さん過ぎても

ただのドキュメンタリーになってしまいそう。配役が絶妙なのも、個人的にポイント高かったです。

女性の共感度合いは、絶対に高いですよね。

自分自身は姉妹がいない身ですが、今まで姉妹を羨むことってありませんでした。

でも、この映画を観ていると

女きょうだいっていいな。心強いよね、絶対!って素直に感じます。

 

あと、4人という人数あるあるかもしれませんが、

このお姉ちゃんから言われたことは素直に聞けるのに、このお姉ちゃんから言われたらなんだか悔しくて素直になれない!

っていうの、すごく分かるわぁ~て感じ。

網子(長女) VS 巻子(次女)

滝子(三女) VS 咲子(四女)

この感じ。

本当に姉妹の多い人なんかは、すごく共感するんだろうな~なんて思いをはせてしまいます。

 

ひとつ残念だったのは、四人姉妹それぞれのエピソードがまんべんなくひとつひとつあって、

やむを得ないことなのかもしれませんが、ドラマの寄せ集め感がちょっと残念でした。

映画ていうよりは…て感じ。

映画化前にはドラマで放映されていたとうのも、この辺の現れになっちゃうのでしょうか。

全体がちょっとチープな印象がありました。

 

この作品の効果の中で、最も私が心をわし掴みにされたのは

テーマソングともなっている「ジェッディン・デデン」!

あれ、トルコの軍歌ってご存知でした?

もちろん、映画音楽としてリメイクされてはいますが、あの曲でスタートされたら怖い。(汗)

いったい、これから何が始まるの?みたいな。

 

昨今の時代劇なんかによくある、洋楽を挿入歌にするというミスマッチ効果って面白いし

かっこいいな~と思っているんですが、

この映画での使い方は、抜群に好きです。(ミスマッチというよりも、次元違いのはずの曲と劇画のマッチ具合の妙)

迫り来る、おどろおどろしさを見事に感じられる楽曲だなと思います。

この映画を愛する気持ちの4割くらいは、この楽曲による雰囲気なのかもしれないです。

 

この映画を見て、今でも忘れられないのは

「女のかかとを見ると、殿方にご無沙汰かどうかがわかる」というセリフ。確か長女の網子のセリフだったでしょうか。

女子としてはグサっと突き刺さるその言葉!

映画を見て、10年以上も経つというのに、

未だにあの言葉が心の隅にいて、

かかとケアには余念がありません(笑)

 

あなたも感想を書いてみませんか?
レビューンは、作品についての理解を深めることをコンセプトとしたレビューサイトです。
コンテンツをもっと楽しむための考察レビューを書けるレビュアーを大歓迎しています。
会員登録して感想を書く(無料)

関連するタグ

阿修羅のごとくを観た人はこんな映画も観ています

阿修羅のごとくが好きな人におすすめの映画

ページの先頭へ