迫り来る、おどろおどろしさがいい。
年齢的なものもあると思うのですが、
舞台である、昭和54年の世界観がなんだか泥臭くて良かったです。
漫画みたいな4姉妹の設定でありながら、
エピソードのひとつひとつが地味で、ちょっとリアル。
あんな華やかな女優陣が、揃いも揃って地味だなんて
皆さんやっぱりプロなんだなぁと感心するばかりでした。
これ、それぞれの女優さんの華やかさ出ちゃったら台無しですもんね。
かと言って、無名な女優さん過ぎても
ただのドキュメンタリーになってしまいそう。配役が絶妙なのも、個人的にポイント高かったです。
女性の共感度合いは、絶対に高いですよね。
自分自身は姉妹がいない身ですが、今まで姉妹を羨むことってありませんでした。
でも、この映画を観ていると
女きょうだいっていいな。心強いよね、絶対!って素直に感じます。
あと、4人という人数あるあるかもしれませんが、
このお姉ちゃんから言われたことは素直に聞けるのに、このお姉ちゃんから言われたらなんだか悔しくて素直になれない!
っていうの、すごく分かるわぁ~て感じ。
網子(長女) VS 巻子(次女)
滝子(三女) VS 咲子(四女)
この感じ。
本当に姉妹の多い人なんかは、すごく共感するんだろうな~なんて思いをはせてしまいます。
ひとつ残念だったのは、四人姉妹それぞれのエピソードがまんべんなくひとつひとつあって、
やむを得ないことなのかもしれませんが、ドラマの寄せ集め感がちょっと残念でした。
映画ていうよりは…て感じ。
映画化前にはドラマで放映されていたとうのも、この辺の現れになっちゃうのでしょうか。
全体がちょっとチープな印象がありました。
この作品の効果の中で、最も私が心をわし掴みにされたのは
テーマソングともなっている「ジェッディン・デデン」!
あれ、トルコの軍歌ってご存知でした?
もちろん、映画音楽としてリメイクされてはいますが、あの曲でスタートされたら怖い。(汗)
いったい、これから何が始まるの?みたいな。
昨今の時代劇なんかによくある、洋楽を挿入歌にするというミスマッチ効果って面白いし
かっこいいな~と思っているんですが、
この映画での使い方は、抜群に好きです。(ミスマッチというよりも、次元違いのはずの曲と劇画のマッチ具合の妙)
迫り来る、おどろおどろしさを見事に感じられる楽曲だなと思います。
この映画を愛する気持ちの4割くらいは、この楽曲による雰囲気なのかもしれないです。
この映画を見て、今でも忘れられないのは
「女のかかとを見ると、殿方にご無沙汰かどうかがわかる」というセリフ。確か長女の網子のセリフだったでしょうか。
女子としてはグサっと突き刺さるその言葉!
映画を見て、10年以上も経つというのに、
未だにあの言葉が心の隅にいて、
かかとケアには余念がありません(笑)
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