オータムインニューヨーク - オータム・イン・ニューヨークの感想

リチャードギアが好き

昔からリチャードギアが大好き！どんな役を演じても色気がありながら、小さな思慮深い瞳のせいか知性と少しばかりの悲哀を感じさせ、大人の男性に憧れ始めた私のイチオシでした。「愛と青春の旅立ち」から始まり〜この映画でも期待を裏切りません。成功したリッチで仕事も遊びも上手な大人のニューヨーカーを色気たっぷりで演じています。ただ時折見せる、やけっぱちのような投げやりな生き方には、娘との関係に苦悩している事が深く影を落としています。その場凌ぎの快楽的生き方をして来たウィルが、若く才能に満ちた、それでも少し自分と同じ影を感じさせ守ってやらないと壊れそうなシャルロットと出会った時に彼の中で、少しずつだが大きな何かが変わり始めるのです。それでもやっぱり最初はプリティーウーマンのエリートビジネスマンと娼婦の関係性に近い上から目線の付き合い方なんだけれど、途中シャルロットに振られたり、娘との関係性に好変化を迎える事と並行して、2人の恋愛も変わり始めてくるのです。してあげたいと思う事が全てしてあげられる経済力と行動力その上このルックスって卑怯だわ…この役を今話題のドナルド・トランプ氏とかに演じて貰ったら、内容の軽くて少しばかり面白いリアリティー番組になってしまいそうな、危うい描き方でもありましたね。

ウィノナライダーが好き

昔から可愛くて、私生活ははちゃめちゃなのに、それを全く感じさせない儚さが良く生かされてる映画です。ハリウッド女優にしては、小柄で細身で絶対日本人受け良さそうですよね〜難病を抱えて祖母と同居しながら、帽子デザイナーをしています。それも趣味の延長かもしれない描き方なので、基本生活は裕福なんだと思われます。信託財産とかかしら…母親は早くに亡くなり、その母親が昔付き合っていたのがリチャードギア演ずるウィルであり、その母親のテニス友達に手を出して、妊娠させて産まれた娘との関係性に苦悩する…ってなんだかね〜しかもその酷い仕打ちをした女性の娘と恋に落ちるって、もう映画やドラマお得意の出演者皆兄弟状態です。絵に書いたような、大人の男に惹かれていく役を、こちらもどう考えても大人でしょ！って歳のウィノナ演じてる事がびっくりです。本当に歳取らないな〜羨ましい…それにしても豊胸手術してますよね⁇明らかに⁇ですよね⁇もしかして常識？この小顔とアンバランスですもの…肩凝りしちゃいそう。それでもやっぱり可愛くて、病気を抱えた役柄がぴったりはまってますよ。顔色が全編通してほぼ青白いですもの。昔で言うなら鈴木その子、現在の上沼恵美子でしょうか。いつもちょうちょの夢見てる感じですし…それらのしがらみの全てを知っていて、複雑な心境でそれでも可愛い孫娘の死を感じていて、好きにさせて黙って見守り続けるお祖母様がとても素敵でかわいらいしいが故に哀しさをそそるのです！シャルロット亡き後、お祖母さま大丈夫かしら？と、心配になる程の憔悴っぷりを見せます。枯れ方が本当に見事です。私もこんな風に歳をかさねたいですわ。

ニューヨークが大好き

パスポートの有効期限は切れてから更新してないし、ごめんなさい！行った事すらないのに、筆者はとにかくニューヨークが大好き！ですからニューヨークが舞台の映画は、それだけで触手が動いてしまう哀しいかな思い切りバブル世代。とにかく映像の季節感やウィルやシャルロットの住むアパルトマンが息を呑むほど素敵な事！何故にあんなにも無駄なスペースを惜しげも無く作りだす住まい方が出来るのか…羨ましい限りです。雪のハドソン川、落ち葉のセントラルパーク、女性監督ならではの、細やかな映像力、音響を抑えた魅せる映像美が、華やかなパーティーシーンやデートシーン、やがて迎える死までも何事も無かったかの様に静かな佇まいを見せつけてくれるのです。それが哀しさを一層盛り上げつつ、人間の死なんて、自然のなかのほんの一コマの出来事なんだ…と思わされます。そしてラストの和解した父親の手に抱かれミルクを飲む愛息子を見つめるウィルの娘…シャルロットの心臓の難手術を請け負ってくれる敏腕心臓外科医を探してくれたり、シャルロットとの関係が上手くいかず苦悩する父を静かに励まし続けた3人でボートに乗ってるシーンは、絵画の様にとてもとても美しいのですが、あのままウィルがただの孫大好きのお爺ちゃんになってセクシーダンディーを忘れてしまいそうに描かれているのは、少しばかり残念であります。それでもやっぱりやっぱりニューヨーク素敵‼︎ニューヨーク万歳‼︎でございます。

まとめ

ここまでの感想をお読みいただければわかると思いますが、とにかくニューヨークに行きたくなってしまう映画です。筆者はニューヨークに行くお金と時間がないので、さっそく近くのレンタルビデオ店に足を運んでこの作品をレンタルし、ニューヨークに行った気分を味わいたいと思います。笑