ヴァンパイアの掟とライカンとの因縁
掟がいろいろあるヴァンパイア族
狼人間(ライカン)とヴァンパイアの先祖はアレキサンドリアス・コルビナスで、その息子3人のうち一人が狼にかまれライカンに、1人がコウモリにかまれヴァンパイアとなりました。長老3人のうちマーカスが最初のヴァンパイアとなります。掟では交代で1世紀ごとに1人が起きて、2人が眠るときめられていました。次はマーカスが目覚める番で、そのために復活祭の準備が行われるところでした。
ヴァンパイア族にはいろいろな掟があり、それを何世紀にもわたって守っていることで滅びずにすんでいると言われていました。敵であるライカンとの接触や、長老の復活は長老が行わなければならない、人間を襲ってはならないなど、このほかにも細かい掟がいろいろあるようでした。ライカンとなったマイケルと共に行動していたことと、次の復活はマーカスであったにもかかわらず独断でビクターを復活させてしまったという二つの掟を破ったセリーンは、バンパイア族から追われる身となります。唯一助かる方法としてはライカンになったマイケルを殺すことだとビクターに言われますが、セリーンはともに逃げることを選びます。
狼人間VSヴァンパイア
物語の主は狼人間VSヴァンパイアです。この両者の対立はほかの映画でもよく見られる設定です。そして両者が争いを始める前は、昼間ヴァンパイアが眠っている間に棺を守る役目をしていて主従の関係にあったという話もあります。この物語でも昔は狼人間はヴァンパイアに仕えていたといっています。自分の娘と狼人間であるルシアンとが愛し合うようになり、子どもまでできたことに腹を立てたビクターは、娘を日光にさらし処刑してしまいます。愛する人と子どもを奪われたルシアンがヴァンパイアに復讐を誓うところから争いが始まります。ヴァンパイアは不老不死ですが、唯一狼人間にかまれると死んでしまうという設定もあります。そのため日ごろから狼人間よりヴァンパイアの方が強いのだと誇示するために、家来にしていたという話もありました。ヴァンパイアの方が知性的で、狼人間の方は乱暴で知性では劣っているというような設定のものが多いようですが、そこからも主従関係を持たせた場合ヴァンパイアが主人で狼人間が家来といった構図が考えやすいのでしょう。
セリーンはライカンの処刑人です。それは自分の両親がライカンに襲われて死んでしまったと聞かされていたからです。しかしクレイヴンから、人の血を吸うことを我慢できずしばしば人間を襲っていたビクターが、セリーンの家族を襲い皆殺しにしてしまったこと、セリーンを助けたのは自分が死に追いやった娘のソーニャによく似ていたため、殺すことができずにセリーンをヴァンパイアにしたことを聞き、父親代わりとして慕っていたビクターを殺そうとします。
ライカン+ヴァンパイア=ハイブリット
ライカンたちは人間であるマイケルを必要に追っかけていました。ライカンもヴァンパイアもお互い噛まれた場合死んでしまいます。しかしライカンとヴァンパイアの混血となれば最強になり、ビクターを倒すことができるのではと考えたルシアンはジンゲに研究させます。その結果コルビナスの末裔であるマイケルの血が、ライカンとヴァンパイアの混血を可能とすることをつき止めます。ライカンとヴァンパイアの混血でビクターを倒そうと思ったのは、ビクターが最強だということもありますが、自分とソーニャの間にできた子どもを殺されたことに対する恨みもあったからではないでしょうか。
ライカンとヴァンパイアの血は細胞同士でも殺し合うほどだったようです。マイケルは最初ルシアンに噛まれライカンになろうとしてしまいます。完全に変身してしまう前にルシアンたちに捕まり変身は食い止められますが、ライカンVSヴァンパイアの戦いに巻き込まれビクターに襲われたマイケルは瀕死の状態になります。それを助けるためにセリーンが噛み、マイケルは混血となります。混血となったマイケルはルシアンの思惑通りビクターを倒します。
長老の復活には長老の血?
長老の復活祭には元老が趣き、その元老の血で復活させることとなっています。今回セリーンによって1世紀も早く起こされてしまったビクターですが、まだ未熟なセリーンでは自分の思いの方が強くでてしまい、何を言いたいのかよくわからない状態で記憶がうつってしまったようです。復活を長老が行わないといけないといわれるのは、1世紀分の自分の記憶とその前の1世紀分の前長老の記憶をまとめて次の長老に伝えるためにはそれなりの力が必要だからということでした。ヴァンパイアは相手の血を吸収することで、相手の記憶を共有できるようです。一方ライカンは噛むことで相手に自分の記憶をうつすことができるようです。それが故意かそうでないかはわかりませんが、ルシアンに噛まれたマイケルはルシアンの古い記憶に混乱します。
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