現実と非現実のコラボレーションが良い
山田悠介さんの作品はいつも「どういうこと?」というような感じでグイグイ読み込めるのが良さですよね。
現実っぽい世界なんだけど、状況は現実とはかけ離れた世界観が映画を観ているような気分にさせてくれます。この瞬間が私にとっては現実逃避出来る瞬間でもあり、ストレス発散にもなります。
ドキドキするストーリーが心拍数を上げてくれるのも良いのかなと思います。
ライブは家族や自身がかかってしまった治らないはずの病のワクチンを貰うためにトライアスロンを始めますが、周りや放送しているテレビ局などはなぜこの競技が始められたのかわからずにライブ中継するという不思議な展開ですよね。
主人公は結局母親を助けられましたが、それまでに脱落した人はどうなったのかということやこっそり研究に出したワクチンがどうなったのかというような謎が少し残るのは本当に気持ち悪いです。
作者は人間の心の中の善悪を見せつけてくれているのではないかと思います。いい人が出てきて涙なしでは見られないというようなのではなく、悪者が沢山いてその悪者に巻き込まれながら正義を貫く主人公がかっこよく見えます。
映画にしてもらえると、ハリウッドみたいなすごい映画になるんじゃないかと期待しています。
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