ズバリと本質を突く爽快さと、まさかの羽根布団 - マザー・ゲーム~彼女たちの階級~の感想

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ドラマレビュー数 1,147件

マザー・ゲーム~彼女たちの階級~

4.004.00
映像
3.25
脚本
4.00
キャスト
4.50
音楽
4.25
演出
4.25
感想数
2
観た人
3

ズバリと本質を突く爽快さと、まさかの羽根布団

4.04.0
映像
3.5
脚本
3.5
キャスト
4.0
音楽
3.5
演出
3.5

目次

不思議に軽やかな後味の出所は・・・

幼稚園児を我が子に持つ母親たちと

それに関わる人間模様を描いたドラマ。

現代社会にありがちな

学歴、家柄、財産、

そういったカタチあるものを重視する価値観と

マザーカーストの現状に

歯に衣きせぬ破天荒主人公が

ズバズバと本質に切り込んで

関係者たちの心を変容させていく・・・

とまあ、よくあるストーリー展開の物語、

だいたいパターンは分かりやすく想像がつく・・・

いつもの私なら多分、

あまり興味なかったであろうに

意外にも毎週楽しんで見れた。

なぜだ・・・。

しかも、子供やママ友系のハナシは

子育てをしたことがないせいか

あまり共感もできにくいため

めったに見ないことの方が多いのだけど・・・

なぜにこの作品は見れたのか。

実は未だに不思議。

多分・・・・ ・・・

主人公の木村文乃さんが、

なーーんか・・・・

イイんだろうな☆

って、完全に個人の趣味じゃねーか!

レビューもクソもないやないかー!

かも、しれませんが。

木村さん演じる「希子」は、

庶民的な感覚で超前向きに日々の生活を頑張る

シングルマザー。

正義感が強く、曲がったことが大嫌いの

まっすぐな性格。

言いたいことは言わずにはおれない、

人情味あふれる熱血漢。

こういうキャラ特有の、

絶妙な暑苦しさ感もちゃんと出てたし(笑)、

まっすぐゆえに、ある意味鈍感な部分も、しっかりと。

そーゆー意味では

今までよく見てきたこのテの主人公と

なんら変わりないんだよね。

でも、何かが、どこかが、違ったんだよなー。

なんだろなー。

木村さん本人の軽やかさ、かなー。

演技とかじゃなくて、

彼女自身の持つ、どこか軽やかなオーラ。

それと役どころの暑苦しさが

いい具合に混じり合って、

後味がくどくない、というか、

アクが強くない、というか。

たいていこういうパターンのこういう役って、

刺激的だしアク強いのが多くない?

そこがオモシロさでもあるんだろうけど

この作品はその辺が

意図的なのか結果的になのかは分からないけど

軽やかライトな仕上がりになってた気がする。

そこが私個人的には

子供&ママさん系のハナシがテーマでも

見やすかったのかも。

逆に、もっとドロドロ、

刺激的なものを期待してた人には

少々軽い印象だった、かも?、しれないね。

親子関係の健全さ

主人公「希子」と息子の「陽斗(はると)」君が

実に素敵な関係性なんだよね。

更には、同居のおじいちゃん(希子の父)とも

すごくいい関係。

子供は親の所有物、だとか

親は子供よりも優れている、だとか

そういう「格差」は彼らには一切なく、

母といえど一人の人間、

決して完全ではないし、間違いもする。

そこをちゃんと見つめている「希子」は

息子の「陽斗(はると)」のことも一人の人間として

尊重していて、

そんなふうに育てられている「陽斗(はると)」もまた

同じように、子供でありながら一人の人間として

母である「希子」を想い、支えている。 

そんな理想的な親子関係の姿が描かれていて

「子育て」というものへのひとつの示唆にも、

なっているのかも。

私は育てられた経験しかないけど、

このドラマを見ながら、

「ああ、私はこういう扱われ方が嫌だったんだな。」

とか

「本当はそういうふうに接してほしかったんだな」

とか

「母も精いっぱいだったんだろうな」

とか、 、

自分の子供時代と投影しながら

再確認させてもらったし、

このドラマの親子関係は、

単に親子に限られたことじゃなく

立場の違う人間同士にも通ずることでもあると思うから

「こうあれたらいいよね」

っていう自分のありたい在り方を

軽やかに確認できるドラマ

といえるのかも。

まさかの羽根布団!!!

だいたい毎回何かしらのテーマ(問題)が起きて

「ホントにそれでイイの!?」

というような、

自分を誤魔化して歪んで苦しんじゃってる

在り方や行動をしている登場人物たちに対して 

「ハッキリ言わせていただきますっ!!」

という決め台詞から始まって

「希子」がバッサリと

本質の剣で切り込むのが見どころで、

それが見ていてもスカッとするし

気持ちイイんだけど・・・

8話だけは、8話だけは~~~~~~!!!

ハッキリ言わせていただきますっ!!!

そのツッコミ、違くね~~~~~ッ?!?!

・・・・・はあはあ。。

「希子」の親友の「由紀」は

サラリーマンの夫との生活で

庶民的な暮らしが実情なのに

自分自身の見栄から

周りには嘘をついてセレブのふりをしているので 

夫に内緒で借金したり愛人契約まで結んで

必死にお金を工面してる。

更には「希子」に対する対抗心や嫉妬から、

「希子」を陥れるようなことまでする。

あきれるくらい、自分を見失っているわけだ。

毎回こういうような、

「自分自身」からズレてしまってる人に対して

「希子」はものすごく直球に、 

「アナタの これこれこういうところが、ズレてますよ!!」

って言うからこそ、みんなハッとして改心するし、

見ているこちらも気持ちイイのに、

よりによって・・・

一番のヤマともいえる親友にかけた言葉が、・・・

「由紀は間違ってる!

 なんで話してくれないの?

 何もできないかもしれないけど、話くらい、聞くよ?」

・・・・だった。

このまさかの展開に、

ズコーーーーーッ!!!!

ときてしまったのは、私だけだろうか。

え、「相談してくれなかった」ことが主軸?

え、いつもの「本質ズバッと」はどうした??

いや、親友へのそういう気持ちも、もちろん、分かるよ。

確かに、相手が親友だったら

「なんで話してくれなかったのよ」とも、

思うだろうとは、思うよ。

でも、でもさ、

この物語のイイトコロはさ、

「明らかに それ、ズレてるじゃん~~~!!」

っていうことの核心を

「希子」がバッサリ突いてくれるとこでしょーーー!!!

そこを毎回期待しながら 

ズレてる登場人物たちの

トンチンカンな行動とかに

ジリジリ、イライラしながらも

「希子」の「神剣」を待っているのにーーーー !!!

いちばんバッサリいってほしかったところに

まさかの羽根布団登場☆

羽根布団はさ、バッサリいった後でしょ!

核心突いてから抱きしめてよ!

もーーーーーーーーーーー、 、、、

ここだけが消化不良。。。(じたばた)

視聴者の皆様、

そうは思いませんでしたかねー。むー。

まあ・・・

私個人が日ごろ剣バッサリ系なモンで・・・

羽根布団出し忘れちゃうこともあるクチなので・・・

羽根布団の意義と存在の再確認、

・・・みたいな効果は、

確かに・・・

あったかも、、、ですが(笑)

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爽快感のあるドラマ

ダメ夫オンパレード!!主人公の元夫は自由人すぎでお金にもだらしないですが、他の夫も難ありだらけ。職場に愛人を作っておきながら妻にはだめ母親呼ばわりする夫。この夫婦の設定は、女性が子供をもつと今の時代も社会進出を阻まれる。ということをうったえている気がしました。仕事ができても子育ての負担はほとんどが女にふりかかってくるってね。子育ては夫婦二人でするものなのになぁ。姑からひどいモラハラを受けている妻を見て見ぬふりする夫。姑の仕打ちに夫だけでなく、娘までも冷たい視線を送っていたので、まさに家のなかに味方なしな状態。自分なら絶対離婚だ!と思いました。妻には優しいが、家には逆らえない夫。などなど。見ていてなんだコイツ!ムキーッ!と何度もなりました。女性目線だと、ダメ夫を誰かに置き換えて楽しめそうです。唯一神谷さんの夫恭二さんだけが普通で幸せそうかなと思いました。設定の年収も750万だから、嫁のギャン...この感想を読む

4.04.0
  • みぃむみぃむ
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