絶対もう一度見たくなる
「どんでん返し」な映画
それは見た後になんとも言えない快感を呼ぶと思う。
そして見終わった後、すごく人に話したくなる。
気づいたか、気づいたらどこで、なんでそう思ったのかと議論したくなる。
見た人が周りにいないとめちゃめちゃ薦める。
これまで「スティング」や「レザボア・ドックス」、「シックスセンス」を見てきたが「ユージュアルサスペクツ」は何故か見たことが無かった。
以下、余談ですが
「スティング」は明るくて爽快で、ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードがとりあえずかっこいい。
ポール・ニューマンの青い目とか、ロバート・レッドフォードのストライプのジャケットに帽子あわせてるのとかがどことなく可愛くて素敵です。オープニングもレトロでなんだかおしゃれ。
これはなるほどな感はそんなに無いですが見終わった後もさわやかです。
レモンの香り的どんでん返し
「レザボア・ドックス」はストーリー関係ないですが耳を切るシーンがめっちゃ痛そう。
痛そうっていうレベルじゃないけど。ここが印象的過ぎて正直最後誰が生き残ったのとか、
忘れてました!
これで監督・脚本・出演しているタランティーノはやっぱりすごいです。
当時28歳とか。マスオさんと同じですよ。
なおウィキペディアによると低予算の為、役者さん達は私服らしいです。
結構グロテスク系どんでん返し
「シックス・センス」は映画館に行ってブルース・ウィルスと約束したのに私、すぐ家族にネタばれしました。仕方ないじゃないか子供だったのさ。
坊やだからさ。(急にシャア)
さて「ユージュアル・サスペクツ」
見る前からどんでん返しと知っているので「さて、どこでだまされるか」とわくわくしていた。
まあ完全にだまされていくわけですが。
「お前だったのか。」「私だ。」
物語は回想から始まり、1人の人物の話で進んでいく。
見ていると「カイザー・ソゼ」なる謎の人物が主人公の話の中で出てくる。
過去のエピソードから非常に冷酷非道な印象を受ける。
そして追いつめられていく登場人物たち。
最後の最後に「カイザー・ソゼ」が誰なのか分かるのだが分かったところでもう遅い。
と思ったのだが警察には顔がばれているので正直逮捕されるのは時間の問題な気もする。
まあ、カイザー・ソゼなら整形でもしてまた一市民として紛れることも可能か。
この作品でヴァーバル・キントを演じたケヴィン・スペイシーがアカデミー賞助演男優賞を受賞しているのもうなづける。
終盤の歩き方とか見事です。足をひきずっていたのがどんどんと変化していく。
でもこれ「助演」なんですね。あくまでも「主演」はキートンということか。
最後まで見るとオープニングの映像の意味が分かる。
最初は暗いなー波か。ぐらいにしか思っていませんでした。すみません。
あと取調室に入ってからの目線の意味も。
ここで負け惜しみみたいだが、私はやけに見ているからここから話を作ったりして。いやでもヴァーバルが犯人じゃないしな!と思いこんでしまっていた。
この辺、もう作った側の思惑に完全にはまっている。
彼が「詐欺師」だという事を忘れないことがだまされない秘訣なのかもしれない。
最初の印象がおどおどしているし、キートンが出張るし、他の登場人物もなんやかんやで濃いから正直忘れるけど。
私はすぐに忘れました。
ちなみに他の登場人物の名前もすぐに忘れた・・・鳥頭か。
顔は分かるけど。(映画を見るにあたって最低ライン)
個人的にクイヤン捜査官がヴァーバル・キントの嘘に気付いて(全部取り調べ室に貼ってあった言葉とヴァーバルの話に出てくるのが同じ)、カップが割れるシーン。
ソゼの右腕である「コバヤシ」の名前がカップの底に・・・
このシーンが個人的には一番好きだ。
「あー!」みたいな。古いけど「アハ体験」みたいな感じ。
もう一つ好きなのは港でキートンが射殺される時に縄目の合間が意味ありげに写されるシーン。
冒頭で「あーここから見てるんだな。」とか悠長に思っていたのだが、最後まで見るとはここから見ている人物なんて「いない」事が分かる。
実際、人なんて写らない。誰もいないから。
しかし語っている主人公が犯人というのはある意味禁じ手のような気もする。
この手口が多く発生すると誰を信じていいのか分からなくなるし、今明かされている話が本当なのかという事を考えたりもする。
そうなるとどの話が本当でどれが嘘なのか分からなくなる。
キートンの彼女は多分死んでいるんだろうけどそれも何だかよく分からないし。
いつ死んだのかも不明。
「どんでん返し」作品にありがちだが、私も最後まで見た後、また最初に戻ってもう一回見てしまった。
そうすると、色んな事に気づきヴァーバルすごいじゃん!となる。
まあこんなに軽くは無いですが。
すごい。
価値のある100分
面白い映画を見るととても有意義に過ごした気になる。
そして面白くない映画を見るとその時間を無駄にした自分にたいして腹立たしい。
言わずもがなユージュアルサスペクツは前者。
テレビとかでももっとこういうちょっと昔だけど良い映画をやってほしい。
最新作とかアニメとか超ヒット作品ももちろん大好きですが、こういう多くの人に知ってほしい映画って沢山あると思います。最初に出した3つとか。
とりあえず「ユージュアルサスペクツ」見た人がいないか、今から探しに行ってきます。
- あなたも感想を書いてみませんか?
- レビューンは、作品についての理解を深めることをコンセプトとしたレビューサイトです。
コンテンツをもっと楽しむための考察レビューを書けるレビュアーを大歓迎しています。 - 会員登録して感想を書く(無料)