リアリティーに欠ける - ドラゴン桜の感想

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ドラマレビュー数 1,147件

ドラゴン桜

3.833.83
映像
3.55
脚本
3.73
キャスト
4.08
音楽
3.63
演出
4.27
感想数
4
観た人
11

リアリティーに欠ける

3.53.5
映像
3.5
脚本
3.5
キャスト
4.5
音楽
3.5
演出
3.5

目次

16時間って…

夏合宿の時間割表…それを見た時少しばかりの衝撃が走った

「1日16時間勉強」

綿密に立てられたその円グラフのスケジュールはいささか無理なものに感じられたのだ。

何故なら私も限界に挑戦したことのある人間だから。

私も大学受験を志すものであるからもちろん高校2年生から少しばかり受験勉強というものを始め、3年生では本腰を入れて勉強した。

その前、高校1年生の頃にはドラゴン桜を見ていたがその時は何も思わなかったのに自分が受験生となってはっきりと分かった。

"16時間は無理だ"

ということ。

たしかに元々私は東京大学にそもそも興味を抱かなかったため、別の有名難関国立大学を目指していた。その差はあるにせよ16時間は無理である。

人間の限界というものを感じる。

私はそういった実体験を踏まえて考えてしまうのでなかなかリアリティにかけるのでは?と考えてしまった。

その成績から東大?

このドラマを見たことがある人は違和感を感じたことはないのだろうか。

ビリ同然の人たちがこんなに集中して勉強に取り組むのである。

何かからくりはあるのか?

そう思い、人はひきこまれるものなのかもしれない。

だが私は違った。

途中からおかしいやろ……というツッコミを常に繰り返していたのだ。

私の中での限界だった。

初めの卓球をしながら答えを解答するシーンも実にアイディアとしては素晴らしいが本当にそんなに卓球のラリーが続くものなのであろうか?

ましてや計算しながらである。そんなことをしなくてももう少しキャッチボールをしながらであるとかやりやすいものはなかったのであろうか…私には疑問で仕方がない。

ラストのモヤモヤ

ドラマというもの…といわず作品といわれる全てのものはラストシーンが大切なものだと私は解釈している。

それは小説にせよ、舞台にせよもちろん同じことであるから全てを包めて作品という呼び方をすると、

「終わり良ければすべて良し」

この言葉が必ずと言っていいほどあてはまるものに位置づけされようものなのである。

それがドラゴン桜のラストシーンといえば合格と不合格に分かれ、ましてやアクシデントにより受験が叶わないシーンが出てくるではないか。

たしかにそれにはリアリティーがあるのかもしれないが、本当のリアリティを求めるならばもちろん全員不合格が妥当である。

センター試験による一次選抜、いわゆる足切りが行なわれるから1年間真面目に勉強したとはいえ二次試験を受けることができない…というリアリティも大切だと思うしまた一年間だけじゃ間に合わないというリアリティも大切なのだと思う。

ましてや他人に言われ目指した東京大学合格をそこまで真に持ち続けられるものなのであろうか、

妙に合格発表のシーンも長く思ったような結果ではない時の反応もなんだ、それだけかと思わせるようなものである。

と、ここまで少し厳しい意見を出したにもかかわらずドラゴン桜を見続けたわけはドラゴン桜の素晴らしい点も私なりに理解したという事実があるからであろう。

一つは出演者。

今となっては名俳優、名女優といわれる方々が軒並み勢ぞろいしているし、何よりも若いのだ。

若さに勝るものは相当なことがない限りあるまい。

すなわち今でこそ味のある演技をしている方々の若さゆえ…という部分も見える作品なのだ。

なんだそれは悪いことなのかというと全く悪いことではない。

もちろん完璧な芝居をしていることも素晴らしいのだが、学生は学生なりに考え、そして生きている。

その生き様というものを映してくれるのが若さというものなのだ。

もちろん今までの生き様をうつしたいのであれば歳をとった人の方がいいのかもしれないがそれは人並みの人であれば感じられるものである。

そこを、全くの別視点で自ら発掘しなければはじき返してしまうものが若さなのだ。

よって、自分で様々な視点で作品を見つめることによって熟考したり新たな発見があったりといろんな楽しみ方を実現してくれる。

今までにそんな素晴らしい作品があったであろうか?


夢を見させてくれる作品

「夢」

この一字にはたくさんの意味が込められている言葉なのであると思う。
一つに夢と言っても、アイスをたらふく食べたいということや将来こうなりたいという気持ちを抱えることも、また世界を征服したいなどという少し無謀にも思えることも全て夢なのである。

そんな夢を見させてくれるのがこのドラゴン桜だと思う。

その夢の種類というものは大学に合格するかも!なんていう表面をなぞったチープなものではない。

"私にだって夢を叶えられるかもしれない。諦める必要はないのかもしれない。"という類のものである。

そこには大きなテーマがあるから自らが考えることを当てはめることができる。

その結果、皆の夢に共通するテーマが生み出されるのである。

それにより勇気をもらうものもいれば、実践してみようと実際に手を動かすものもある。

そんな一つ一つの努力を重ねて夢に近づくのだから、ドラゴン桜でビリから東大合格という一見無謀にもみえるこの挑戦が幅広く受け入れられているのではないであろうか。

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ドラゴン桜を観て

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  • 434view
  • 513文字

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  • 114view
  • 574文字

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