バンパイアの物語、ダレン・シャンシリーズの1作目
小学生の時、祖母が遊びに来てくれたお土産に買ってきてくれた本です。
普通の少年ダレンとその友達スティーブたちは怪しいシルクドフリークのチラシを手に入れます。好奇心旺盛で大人がだめ、ということに興味津々なダレンたちはチケットを手に入れサーカスに行きます。 夜の外出、大人に禁止されたサーカスを体験し満足していれば物語はここで終わりでしたがダレンはどうしてもサーカスでみた蜘蛛を手に入れたくて仕方がない、スティーブはスティーブで何か考えがあるようで何かを隠している。
サーカスに出演していた蜘蛛使いクレプスリーは実はバンパイア、スティーブはバンパイアの弟子にしてくれ、と訴えますが拒否されてしまいます。 友人の一面、バンパイアの存在に驚くダレンでしたが驚くだけでは終わらず蜘蛛をクレプスリーから盗み出します。このしたたかさ、勇気がシリーズを通してずっと描かれています。
そして最後は友人の命を救うためクレプスリーの弟子になることを受け入れたダレン、家族も人間である自分も捨ててしまいます。 少年であるダレンがここまでの決意をすることができるのはすごい、と思います。
決して、ダレンはバンパイアになることに喜んでいるのではない。家族も愛しているし人間として普通に生きたがっていた、それらを失うことの悲しさが丁寧に描かれていてダレンのスティーブを助けるための決意の強さが伝わってきます。
読むのをためらってしまうようなおどろおどろしい描写、人物の描写、すべてが丁寧で物語の世界に引き込まれてしまいます。 大人も子供もはまることのできるシリーズだと思います。
- あなたも感想を書いてみませんか?
- レビューンは、作品についての理解を深めることをコンセプトとしたレビューサイトです。
コンテンツをもっと楽しむための考察レビューを書けるレビュアーを大歓迎しています。 - 会員登録して感想を書く(無料)