侮れないB級ホラー
監督はデヴィッド・リンチの映画製作も手伝っており、『キャビン・フィーバー』や『ラスト・エクソシズム』が代表作のイーライ・ロス。それほど有名な監督ではありませんが、ホラーの新鋭監督として注目を浴びています。 彼は本作でブレイクしたわけですが、この作品が単なるB級ホラーで終わらなかったのは、製作総指揮に暴力映画に強いクエンティン・タランティーノ(『パルプフィクション』、『キル・ビル』)がいたことが大きいと思います。 全く有名なキャストがいないのですが、そこらへんにいそうな学生で、男の下心が手に取るようにわかり感情移入しやすい。 この映画の怖さは、拷問シーンにみるグロさとは違うところにあります。 思春期の学生が、旅行先で女遊びを楽しんで、罠にはまってしまうという、あまりにもありふれたリアルな光景が、この映画の怖さです。 まあ、エリートハンティングのシステムも、「アメリカ人は高い」という設定も面白いですし、拷問シーンはかなり痛々しくリアルさがあります。そしてお約束のエロシーンも素晴らしいです。 ストーリーが斬新で面白くわかりやすい、そしてラストも上手くまとまっており、ホラーになかなかないすっきり感がある。そこに加えられた身近な恐怖とショッキング映像がこの映画をただのB級ホラーからA級へと変えたと思います。 ちなみに、気付いた方がいるかもしれませんが、『着信アリ』の三池崇史監督が特別出演しています笑
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