主人公の情の深さと親友の冷酷さが笑える作品。
何でもある程度巧くなると、もっともっと上に行きたい。そういった誰しもが持った事のある願望が描かれている。その為には仲間と縁を切り、心を捨てなければいけない場面もある。向上心を持たなければ潰れてしまう。自分に恐ろしく才能があれば、別だが、大抵の人間にはない。自分より上のレベルの人間の側で学びたいと思い、自らを向上させ、意味のある努力をしているという安心感を手に入れたい主人公の元パートナー。ひたすら、彼が大好きで、まるで恋人のように寄り添って生きていきたかった主人公。二人の考え方や行動の違いを描いた、ある意味BLのような作品である。 どちらも生きていく上で間違ってはいない。しかし、主人公のような生き方を選べるのは実力者だけだろうと思う。元パートナー兼親友のような生き方を大抵の人間はしていくだろう。そんなチャンスは滅多にないからだ。遠慮してチャンスを使わなければ、きっと後々物凄い後悔をする...この感想を読む
3.83.8