シトラスのあらすじ・作品解説
シトラスは、原作・香魚子の少女漫画で、2010年から2011年にかけて集英社の別冊マーガレットにて全10話が連載され、単行本としては全2巻(1巻5話ずつ)がマーガレットコミックスより刊行されている。 毎回中心となる主人公が変わるスタイルを基本としている。田舎町の中学校を舞台に繰り広げられる中学生たちの青春を描いており、会話部分は、作者の出身である熊本地区のものと思われる方言が多数用いられている。他の少女漫画と比較して恋愛の要素は少なく現実味のある描写が多い。少女たちの想いや表情の変化が本作の見どころ。 自然豊かな木ノ戸町の中学校に東京から転校生・古場奈七美がやってきた。生来、木ノ戸町で育った中学3年生の少女・倉田志保はピアノが大好きで、木ノ戸町でピアノ教室を開くことが夢だった。しかし、奈七美と出会ったことで、その考えは一変する。青春時代の悩み・不安、そして未来への一歩を踏み出していく姿を描いたストーリー。
シトラスの評価
シトラスの感想
中学生の青春
「シトラス」は、電車もない田舎の中学校に東京からの転校生がやってくるというところからお話が始まる青春マンガです。学校生活の中のちょとした騒動や出来事などを描いたオムニバス形式になっています。クローズアップされる人物は毎回のようにかわるのですが、思春期ながらの挫折や心の動きが丁寧に描かれているとてもいいマンガです。全体的な切ない雰囲気もいい。主人公の奈七美は、美人で器用だけど冷たい。人と関わろうとしないし、心も閉ざしている。心の中では早くこの田舎から抜け出したと思っている子。わたし、離島の出身なんですけど、こういう子いましたよ。東京から引っ越してきたイケメン。みんなとなじんだ後、昔はこの島のこと馬鹿にしてたって言ってたな・・・・