岸辺の旅の評価
岸辺の旅についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
岸辺の旅の感想
妻と、死者である夫の不思議な二人旅
ある日、妻の所に、3年前に突然失踪した夫が戻ってくる…が、彼はもうこの世の人ではなかった。2人は、夫が戻ってくるためにたどった道を、さかのぼる旅へ出る。。という不思議な物語でした。ゴマ餡の白玉や、ロールケーキを食べている場面が好きです。トロリとした感じが美味しそう。旅の途中、出会う人たちが、素朴な感じで良かったです。旅をする事によって、生きている時よりも、わかりあえていく過程が、せつなかったです。なぜなら、2人の関係に、未来はないのだから。別れの時が来た後、2人分の荷物を担いで、岸辺を歩いていく妻は、一人で未来へ進んでいかなければならない、というのが、やるせないような、応援したくなるような、そんなラストでした。