明けない夜はない。止まない雨はない。そういうことなのだ、学士殿
栗原一止
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神様のカルテの名言集です。現在5件が登録されています。
栗原一止
大学受験に失敗し信州の田舎町に8年住み着いていた学士殿が、息子は東京の大学で学問を続けていると固く信じていたという母を亡くし出雲の実家に帰る時に、一止が餞別として島崎藤村の「夜明け前」という小説を手渡した時のセリフ
栗原一止
病院の場面で、もう治療を諦めた方がいいと思われた患者を救う時に、医者の同僚に言った言葉。
栗原一止
自責の念から自殺未遂をはかったが一命をとりとめた学士殿が、実は自分は学生でも何でもなくずっと嘘をついて来た、騙していたのだと泣きながら一止に真実を明かし詫びた際に一止が言ったセリフ
栗原一止
大量服薬による自殺未遂をして一命をとりとめた学士殿が一止に謝ろうとしたときに返事をした一止の言葉。
安曇雪乃
余命いくばくもない安曇さんを、栗原一止や看護師らが「安曇さんを外に出してあげたい」という思いで屋上へ。そこで美しい北アルプスの景色を眺めながら言った言葉。
軽い読み味を求める人には良作、それ以外の人には物足りない正直な感想を述べると本作はかなりライトな作品だ。勘違いが無いように言っておくが決して「面白くない」とか「ダメな作品」と言っている訳ではない。漱石マニア(?)の一止の語り口調は面白いし、医療モノ独特の人の生き死にを懸命に扱っており好感が持てる。形容するなら「これから大人になる若者に読んでほしい作品」といったところか。では冒頭でなぜわざわざ「ライト」と言ったか。とにかく読み味が軽い。キャラクターが軽い。「生き死に」を懸命に扱っている、とは書いたがあれほど過重労働をしている職場なのに人間の醜さ、汚さはほとんど出てこない。3日徹夜ってのもまあいいか、と思えるほどだ。そういう意味で「人間」を懸命に扱っているとは言い難い。5日徹夜くらいの極限を書いて一止の脳裏に「まあ俺も大変だし、この人一人くらい死んだっていいか・・・」という発想が浮かぶ、く...この感想を読む