最強のふたりの感想一覧
映画「最強のふたり」についての感想が4件掲載中です。実際に映画を観たレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
笑いあり涙あり
この映画は実話を基にした作品である、ということでとても興味がわいたので観てみた。物語の最初では、富豪のフィリップはお金持ちだが半身不随で、そのせいもあってなのか、人に心を開かず、信用せず、とにかく気難しい性格の人だなと思った。そこで登場したのが、介護人を雇うための面接できたドリスであるが、最初からフィリップはドリスの気取らなさに惹かれていたのではないかと思う。他の面接希望者は、とにかく真面目で、フィリップを病人扱いして優しさや頭の良さをアピールする。しかし、ドリスは貧しい家庭で育ち、ただお金がたくさん欲しいと本人の前で言ってしまうのだ!フィリップは富豪であったので、お金目当てで近づく人がわかっており、それを隠す人が嫌いだったのだろう。しかし、ドリスは何も隠さずお金が欲しいという。その正直さに、最初の面接から人間として信頼し始めたのだろう。フィリップとドリスの生活はコメディタッチでとても...この感想を読む
こんな介護もあるんです
介護職の経験があります。たまたま映画の予告を見て「外国にも介護があるんだな。」と気になり、観賞しました。オープニングの音楽が「セプテンバー」という曲でした。たまたま大好きな曲がかかりテンションが上がってしまいました。お金持ちで体が不自由のフィリップ。スラム街出身のドリス。介護の経験も資格もない彼なのに、フィリップの介護をすることになり観ている私も「大丈夫なの?」と心配になりました。介助の基礎もなってないので、介助方法も思うがまま。清拭だったか、直接フィリップの体にお湯をかけているシーンにはすごく笑ってしまいました。食事介助も、食べ物が顔に当たったり…そこも笑えました。ドリスがフィリップの車イスを全力疾走するシーンも「絶対にこんなことしない」と思いつつも気持ち良さそうな二人が微笑ましく思いました。私が介護の仕事を始めた時、施設の方から「介助ができるにこしたことはないが、一番大事なのは気持...この感想を読む
まさにタイトル通りの最強の2人
実話に基づいた映画ですが、とっても面白い。五体不満足の大富豪フィリップの元に、荒れていた無職の黒人男性ドリスが雇われることになります。介護という仕事柄大変なのですが、ドリスのおちゃらけキャラがフィリップには新鮮で今までとは違った接し方を気に入ります。手が動かないのに健常者と同じように受話器を渡そうとしてきたりしてまるで友達のように接する彼。介護という難しい問題を扱いながらも、思わず笑ってしまうようなシーンがたくさん。そして、最初は、ガサツなドリスに嫌悪を抱いていた使用人たちも、だんだんと彼の明るさに感化されて認めていきます。ただ、実際のドリスは白人だったようで、なぜ黒人を使ったのかそのことで問題になっていた映画でもありますが、個人的にはとても楽しめた設定、内容でした。
後味がすっきり!
この映画はフランス映画なのですが、どちらかと言うと分かりやすいアメリカ映画寄りなフランス映画という気がします。音楽にもアース・ミュージック・アンド・ファイヤが使われているのもあるかもしれませんが、コメディタッチでもあって、好き嫌いが分かれるフランス映画ですが、この作品は、だれにでも楽しめるものになっていると思います。基本は、男の男の友情物語ですが、一人は首から下がマヒしている重度の障害者フィリップ。かたやスラム街に住んでいる、まったくデリケートではない黒人の青年ドリス。この二人がどう心を通わせていくのか・・・と言う所ですが、この黒人青年、まったくデリカシーのかけらもなく、障碍者を障碍者とも思わない態度。同情やなぐさめの気持ちなんて全く持っていません。でも、そのドリスの態度が、いつ弱者として扱われていたフィリップには心地良いもので、徐々お互い、無くてはならない存在になっていきます。音楽も...この感想を読む