不完全な狂気が美しい72分間。
瑛太彼の演技力は私の中では上の中です。正直、プライベートのゆるいイメージに好感を持っているので、役者としてのイケメン具合が若干ではありますが息苦しさを覚えます。これはあくまでも私の感想であって、決して瑛太さんの演技が下手だと貶しているわけではありません。想像ではありますが、本人も実際の自分とのギャップが大きいほど役作りは大変でしょうから、並々ならぬ努力をされているのだと思います。しかし、この作品の彼は、映像を通して二重に観てしまっていた今までとは違い、彼自身がそこにいるような、初めからこういう人間だったかのような鬼気迫る演技で、私は物語に引きずり込まれるような感覚に襲われました。背景として、瑛太さんの身内に不幸があり、主人公と重なる部分があることからより自分と登場人物との差のない演技になったのでは、とこの話は有名です。しかし、その事実を知って頷けるのです。あまりにも自然。瞳に宿らない光...この感想を読む
4.54.5
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