阪急電車 片道15分の奇跡の感想一覧
映画「阪急電車 片道15分の奇跡」についての感想が4件掲載中です。実際に映画を観たレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
なんでだろうラストは涙が止まりませんでした
物語上に爆破も無ければ、誰も死なないし、後々語り継がれるような出来事も起きません。誰もが経験するような「日常」のそれぞれのオムニバスが、徐々にリンクしていくのです。上記したように派手なアクションはないので、派手好きなハリウッド映画のようなスタイルが好きな方には全く面白くないのかもしれません。しかし、とにかくハートフル。そこまで大きなハプニングも感動ストーリーもないのに、ラストの宮本信子さんのシーンあたりから涙が止まらなくなってしまいました。ここまで心が温まる映画もなかなかお会いできません。良作だと思います。それぞれのオムニバスドラマ全部好きですが、やはり宮本信子さんと芦田真菜ちゃんのシーンが一番好きです。やはり芦田真菜ちゃんはあの歳にしてやはり天才だと思う。表情がホント豊か。今後どんな女優さんになるのか楽しみでなりません。賛否は分かれるところでしょうが、ちょっとテイストの違う勝地涼さん...この感想を読む
おばあちゃんがカッコイイ
作品の第一印象は、おばあちゃんかっこええ!!です。宮本信子さんが演じるおばあちゃんが、とにかく素敵でした。中谷美紀さんに掛けた言葉も良かったです。中谷美紀さんの幸の薄い女性を演じる上手さに凄いな…と思いました。南果歩さんの役どころも共感できたりと、よくできた映画でした。人と人とは繋がっていて、世界は広いようで狭くて、他人は冷たいようで温かいのだと、この作品で思いました。もう引っ越してしまったけど、関西地方出身なので、阪急電車はなじみのある電車で、あの小豆色の車体を見るだけで、懐かしかったです。原作が気になり、とても読んでみたいです。
中谷美紀のドレス姿
阪急今津線というローカル線のお話。この阪急今津線というのは始点から終点まで片道15分しかかからないらしいです。そのローカル線を利用する様々な人々、中谷美紀が演じるのはキャリアウーマンの女性。長年付き合ってきた彼氏が友人に奪われ、友人と彼氏が結婚する事になった。その結婚式に白いドレスを着ていくという彼女なりの復讐を果たした後にこの阪急今津線の電車に乗り込む。ウエディングドレスにも見える様な白いドレスを着た女が引き出物を抱えて電車に乗っている。どこからどう見ても事情を抱えているに違いない。そんな彼女の姿を見て1人の老女が声をかけるのだ。その時のセリフがかなり良かったです。すごく好きな映画です
優しい映画です
電車っていうのは毎日色んな人とその色んな人の想いを乗せて走っていて、当たり前だけど皆それぞれ色んな理由があって電車に乗っている。阪急今津線という始点から終点まで片道たった15分のローカル線を舞台にしたストーリーです。それぞれの15分。この短い時間にいろんな想いが交差して絡み合ったり、通り過ぎたり。当たり前の事が映画になっていますが当たり前ってやっぱり深い。誰かにとっては当たり前で何の変わりばえのしない「いつも」のすぐ後ろには誰かの非日常があったりして、電車からのなんてことない景色も気分によっては特別になる。大切な物に気付くチャンスを与えてくれる様な映画だと思います。