のぼうの城の感想一覧
映画「のぼうの城」についての感想が6件掲載中です。実際に映画を観たレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
野村満載
※誤字ではありません。この作品を一言で表すのなら、まさにその言葉がふさわしいかと思います。それほど圧倒的に野村萬斎の存在感が際立って見えると言って過言ではないでしょう。時代劇を見ていたはずなのに、気づけば野村萬斎の狂言の世界へと誘われていく感覚。もちろん脇を固める俳優陣もそれぞれに良い味を出しています。中でもお笑い芸人のぐっさんがなかなか良い存在感を出していたようにも思います。表現力といい発声といい、お笑い芸人さんは意外と俳優向きの方が多いですよね。設定に関してですが、少々腑に落ちない点が何点かあります。一つは、野村萬斎氏が原作にあるでくのぼうと呼ばれるほどの巨躯の持ち主ではないためか、どうにものぼうのぼうと呼ばれる事に多少の違和感を覚えた事。二つ目は、終盤の水攻めを受ける際に前夜にその兆候を感じ取っていたにも関わらず何一つ手を打とうとしていなかった事。一つ目に関してはまだ目を瞑るとし...この感想を読む
気がついたら引き込まれてました(^^;;
時代劇が苦手で最初はあまり気乗りしなかったんですが、彼に誘われて映画館で観ました。歴史も疎い私…ところがストーリーが進むにつれ段々と引き込まれていました(笑)野村萬斎さんの大ぶりな演技に参りました!上地雄介さんもイメージと違う役にビックリ!「のぼうの城」の意味がわからず観ていましたが、少しずつ歴史を理解して何となくわかってきた頃には笑っぱなしでした。野村萬斎さんの田楽踊りに圧倒されました!さすが能楽師ですね!農民たちから信頼のある人柄がとても気持ちよく表現されていたと思います。時代劇っぽくない時代劇!こんな歴史の苦手な私でも楽しめる時代劇でした。
すばらしいエンターテイメントです
野村萬斎がなによりカッコイイ作品でした。力があるものに最後まで負けじと食ってかかる様が気持ちよかったです。なによりコミカルなのが見やすかったですし、色んな世代で楽しめる作品だと思います。百姓に愛され、水責めを敵に仕掛けられる際にも「作っているのは百姓だから、大丈夫」の意味が分かった時はスカっとしました。歴史ものが苦手な方でも十分楽しめると思います。最後は姫が秀吉の手に渡ってしまうのは残念でしたが(史実に基づく話ですからしょうがないですが)最後まで自分たちを強く持ち出し交渉する様はカッコイイです。佐藤浩市やぐっさんもかっこよかったです。個人的にはさりげなくピエール瀧がいたのは面白かったです。水責めのせりを抜いた人は助かったのになぜかピエール瀧はちゃっかり死体役で出てきたのは面白かったです。見所たくさんでオススメの作品です
時代劇らしくない時代劇!田楽踊りは圧巻の一言
あまり時代劇は、ご年配の方が観るものというイメージがあるからか観ていなったのですが、この映画は時代劇らしい(言葉は悪いですが)古臭さがなく、スピード感があってかなり楽しめました。やはり圧巻なのは野村萬斎さんの田楽踊りを踊るシーンはホント息をも飲む見事な演技!さすが能楽師!能も一度観たくなりました。他にも今をときめく尾野真千子さんや芦田真菜さんが地味役で出ているのですが、良い感じで脇を固めています。キャストに関しては全て◎。観る前は真面目で官僚タイプと言われている石田三成役が上地雄輔さんと言う事で??って感じでしたが、全く違和感はなかったです。演出場面も水攻めのシーンなど確かに凄いですが、若干造り物だと分かるチープさを感じとれてしまった事は残念な点です。とにかく私のように普段時代劇を観ないような世代に是非観て欲しい映画です。
戦略はのぼう様の人柄
歴史物で苦手なことというと、戦のシーン。飛び散る血。そして生首。この作品では、ほどほどになっている。飛び散る血ありますけどね。戦よりも、戦略。戦略よりも、のぼう様と庶民や取り巻く人々とのやりとり。が優先されている。ヒューマンストーリーが面白い。のぼう様演じる野村萬斎さんだからこそ醸し出せるところも随所にある。特に農民たちと田植えを行うシーンでの「レロレロ」の踊りはまさに萬斎節だ。歌い方は狂言そのものである。また、踊りの振りは萬斎さん自身が考えたそうだ。のぼう様のひょうきんさが実によく表現されている。戦略は具体的には描かれていない。成田陣の戦略は人心を動かすのぼう様の人柄なのだろう。
異色の時代劇
500人の兵で石田三成軍と戦う!ワクワクして観ました。結論はちょっとがっかり(つд⊂)野村萬斎の演技が大げさすぎた気がしました。上地雄輔の石田三成はイメージが違いすぎてうけつけずらかったし迫力にかけていた。話自体はとても面白いので、キャスティングで陳腐にみえたのがもったいないかな。踊りのシーンに野村萬斎が必要なのはわかるけど、終始狂言じみた演技は少し痛かった。佐藤浩市は侍の雰囲気が似合っててよかったですね。市村正親が秀吉なのは「う~ん」奇抜なアイデアで大群と戦うのを想像してたのですが、期待はずれでした。個人的には映像はとてもよかったと思います。飽きずに最後まで楽しめた理由はそこかな。