つむじ風食堂の夜の評価
つむじ風食堂の夜についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に映画を観たレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
つむじ風食堂の夜の感想
どこかにありそうで、でも見つけ出せない食堂
原作は、吉田篤弘の同名小説。吉田篤弘の作品は、現代フィクションのように見えてその実少しファンタジーという作品が多い。同じ日常から、一歩裏路地に入ってしまったような、奇妙でそれでいてとても居心地の良いズレ。実際にリアルに生活している我々とは、ほんの些細な部分の価値観や小道具が違っていたりするのだが、そこがとても魅力的な作品が多い。この作品の原作も、そういった物語だったが、見事にその空気を映像へ移すことに成功している。最初は映画化と聞いてその空気を移せるのか大変不安だったが、その心配は杞憂だった。丁寧に原作をなぞってくれており、原作のファンも、原作を知らない者も、十分満足できる仕上がりだ。主人公が八嶋智人だが、彼の少しコミカルな演技もよく合っている。お気に入りの作品だ。