サラエボの花の評価
サラエボの花の感想
悲しい過去はあるけれど
サラエボで暮らす母エスマと娘のサラ。エスマはサラに「父親は紛争で亡くなったシャヒード(殉教者)だ」と教えていたのですが、そこには思い出すのも苦痛な秘密がありました。親がシャヒードの場合修学旅行費が免除になると、サラがその証明書をエスマに要求するけれど、どうしてもくれないのです。これは1本の映画ですが、実際のボスニアにはエスマやサラのような親子も実際にたくさんいるのでしょう。その過程はとても悲しいものであっても、原因を知らずに産まれた子供たちや、覚悟を決めて、あるいはどうにもならずに産んだお母さんたちが、これからもずっと平和に、幸せな生活を送れるようにと願わずにはいられません。